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Netflix映画「ブルーズド」 ハルベリー

2021-11-28 17:47:54 | 映画(洋画:2019年以降主演女性)
Netflix映画「ブルーズド 打ちのめされても」は2021年配信のNetflixオリジナル映画


Netflixで面白そうな格闘技映画「ブルーズド 打ちのめされても」を見つける。アカデミー賞女優ハルベリーが監督主演のようだ。底辺から這い上がっていくファイターを描く格闘技映画って好きだ。ついこの間も北朝鮮脱北者がボクサーになる話を観たばかりでおもしろかった。ここ最近Netflix映画にはつまらなく外されることが多く、Netflixオリジナル作品はいくつも感想が棚上げになっている。逆にこれは十分楽しめた。

総合格闘技の世界で勝ち抜いていたのに惨敗して引退して堕落しきった状態の女主人公が、離れて暮らしていて言葉を失っていた6才の息子を引き取りながら、黒人女性トレーナーの下、再度UFCのチャンピオンを目指す話である。

元UFCで活躍していたジャッキー・ジャスティス(ハル・ベリー)は元マネジャーと怠惰な生活を送っていたが、地下の本気ファイトの会場で周囲に正体を見破られる。アングラで闘う「男にしか見えない大女」にファイトを挑まられて、元の杵柄で倒す。開始早々のこのファイトシーンでハッと目が覚める。ハルベリーの身の交わしに驚く。すげえなあ!

アクションに度肝を抜かれたあとは、アメリカ下層社会特有に共通する家庭内問題を連続でさらけ出す場面が多い。上昇志向で上を目指すトレーニングシーンは、代役に任せているとは思えず、ハルベリーが映画製作に向けて鍛えた基礎体力の凄さがよくわかる。これって男優でもそう簡単にはできない。挑戦してもあっさり秒殺されるという世間の評価とは裏腹に懸命に頂点を目指して闘う姿を身をもって表現する。今や若くはないハルベリーに敢闘賞をあげたい気分になる。

⒈ハルベリー
「チョコレート」黒人女優初のアカデミー主演女優賞を獲得した。大胆に脱いで形の良いバストを披露して度肝を抜いた。ボブソーントンとの絡みシーンは今でも脳裏に残る。いい映画だった。考えてみると、あれから20年も経つ。映画見終わって年齢見直したら55歳だって。それなのに、この映画の格闘パフォーマンスは信じられない。


アカデミー主演女優賞を受賞した後の2000年代前半、ボンドガールを演じたり、ラジー賞とはなったが、「キャットウーマン」を演じた。自分にはいずれも世評以上によく見えた。ハルベリーの映画を感想アップするのも10年ぶり以上経つ。ブルースウィリスとの共演「パーフェクトストレンジャー」以来だ。

割と気前よく脱いでくれ、しかも裸体は美しく映画映えする。ここでも、ヒモのような元マネジャーとの激しいファックシーンやレズビアンシーンも用意されている。通常こういうトレーナーは絶叫型の男性が常道である。トレーナーのブッタカンは,東洋の神秘みたいな振る舞いだ。混血黒人のハルベリーと違いアフリカの陸上選手のようなイメージで色も黒く逆に存在が新鮮だ。そして硬い話だけではもたないと、黒人トレーナーとの絡みレズビアンシーンで柔らかさを出すのも悪くない。

⒉下層社会のネタ満載
映画では、下層社会に彷徨う姿をこれでもかとあぶり出す。元マネージャーだった恋人のデシもろくに働いていない。ジャッキーを非公式のファイトクラブに連れていって、再度格闘技の世界に入らせてちゃっかり儲けようとしている。

ジャッキーがむかし作って別れた子の父親が殺されてしまい、実子は言葉を発することができなくなる。そんな子を引き取るが、ジャッキーの恋人は連れ子へ家庭内暴力をふるって、日本のワイドショーまがいの話となってしまう。それに加えてジャッキー本人が受けた少女時代のレイプの話で母親ともめたり、常にいさかい起こしての家出の連続とか下層社会を象徴するような最近の日本映画と同じ展開はちょっと見飽きたかな。


それでも、最後の試合シーンは自分が見た中では、形勢が逆転に次ぐ逆転で迫力ある演出になっていたと思う。メイクでできたケガも多いけど、実際にも生キズものであろう。あえて言えば、下層社会の面倒な部分はもう少し適度な量にして、下層から這い上がろうとする勝利のファイトシーンを見せてくれる方がもっとよかったかな?その方がみている方には高揚感が高まる。でも、そうできるほどにはハルベリーは若くないという気もする。

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