映画とライフデザイン

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ブロークン・フラワーズ  ビル・マーレイ

2010-01-23 21:47:02 | 映画(洋画:2000年以降主演男性)
ビル・マーレイが「ストレンジャーザンパラダイス」のジム・ジャームッシュ監督と組んだコメディ?淡々としたビル・マーレイは「ロストイントランスレーション」と同じ表情を見せる。気取らず、あせらず彼らしさを前面に出して観客である我々をほのぼのとさせる。

ビルマーレイはIT長者で独身、恋人と暮らしていたが逃げられる。そんな彼も若いころから数多くの女性と浮名を流していた。恋人が去る日にピンク色の手紙が投函されていた。それは20年前の恋人からの手紙で、「あなたと別れた後に妊娠していたことに気づき、出産した。その子供が20になりあなたに会いに行くので行ったらよろしく!」という手紙であった。宛名は書いていない。タイプで印字されていた。その話を仲の良い隣人のエチオピア移民ジェフリーライトに話した。彼はその手紙を見て身に覚えのある女性のリストを作れという。5人のリストを作ったら隣人は住所を調べてきた。一人は死んだという。4人に花を持って会いに行くように言われてビルは一人一人会いに行くが。。。。

シャロン・ストーンをはじめとした大女優4人にあう。場所はよくわからないが、エコノミーの飛行機で移動して、普通の車で乗り付ける。そのときに流れる音楽が渋い。オルガンを基調とした音楽は昭和40年代のグループサウンズや売れない演歌の旅回りバンドのような響きだ。「ストレンジャーザンパラダイス」で流していた「アイプット・ア・スペンドオンユー」を思わせる渋さ、あの時は同じ曲を流していたが、今度は違う曲がかかる。
でも渋すぎる。
そんな感じで、まったりと流れていく。

ビルマーレイは基本的には喜劇役者なのであろう。ボーとした顔が逆に笑いを誘う。
黒サングラスが良かった。
ここのところ「007」や「ブッシュ」のパウエル役など黒人俳優では活躍が目立つジェフリーライトも良い。喜劇役者のような雰囲気がもともとあり、そういう特色を生かすほうが良い。黒人の子沢山で5人の子供がいる役、赤ちゃんがかわいかった。

結局4人の女性をまわって最後にまた別の展開も見せる。基本はロードムービーだと思う。街の匂いを強く出さないため、風景などに感じるものはない。コメディとしておもしろいという訳ではない。出会う人たちのそれぞれの境遇に何かを感じさせる。人間の根源を考えさせる何かがある気がした。

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