山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

三ツ峠の夕暮れ  平成29年9月18日

2017年09月21日 | 山梨百名山
 本社ヶ丸で折り返して清八峠に戻ってきたのは午後3時になってしまった。予定ではここを2時に通過するはずだったが、風で揺れるヒゴタイの仲間の撮影が思うように行かずだいぶ時間を費やしてしまった。三ツ峠の山頂まではここから約2時間、しかし引き続き正体が確定できないヒゴタイの探索をしながら登るとおそらく3時間くらいかかるだろう。しかし折角の良い天気、富士山も見えているし、朝は甘利山林道閉鎖で撮影に失敗している。ここのところ滅多に訪れないこの日の澄んだ富士山を撮らずには帰れない。日没過ぎの夜景を狙って清八峠側から三ツ峠を目指す。


    三ツ峠側はヒゴタイがたくさんあった。葉に少し切れ込みあり。


    わずかに蜘蛛毛あり。


    数本並んでいた株はわずかに切れ込みあり。


    明らかに蜘蛛毛がある。


    葉にほとんど切れ込みが無いコウシュウヒゴタイ型。


    これにも蜘蛛毛あり。

 たくさんのヒゴタイを観察して回ったが、この界隈のヒゴタイは葉の切れ込みの有無にかかわらずほとんどの株で総苞に毛が生えていた。葉の切れ込みはどちらかというと少ないものが多く、おそらくはこれらは皆コウシュウヒゴタイなのではないだろうか?日没ギリギリの5時半にやっと電波塔の立つ御巣鷹山に到着した。


    御巣鷹山から見る夕暮れの富士山


    残照の夏富士
    

    三ツ峠山山頂に移動。既に日は沈んで西の空には夕焼けが広がっていた。


    夕焼けの南アルプスの空と甲府盆地。右端の山は八ヶ岳。


    町灯りが灯る夕富士

 さて、問題はここからだ。この日はヒゴタイ観察が目的だったので星撮影用の明るいレンズは持って来ておらずカメラもミラーレスのEosM2だけだ。これでどこまで星が撮れるのか?その前にこの明るい富士吉田の町灯りの上にどれだけの星が輝いてくれるのか?条件が良ければ富士山の上に立ち昇る天の川が見えるはずだ。


    星が輝き始めた。しかし飛行機の明かりも目立って来た。


    夕暮れの南アルプスと甲府盆地。テントの明かりが一張り。空に輝くのは木星。


    富士山の上にはさそり座が尻尾を巻いている。うっすらと天の川が見え始めた。


    うっすらと立ち昇る天の川。しかし予想通り町灯りに負けてしまう上に薄い霞が広がってしまう。


    薄霧で結露するレンズを拭き取りながら撮影した富士山に立ち昇る天の川。町灯りに負けてしまいこれが限界。雲海で町灯りを覆ってくれないと撮影は難しい。


    7時半を過ぎると雲が広がり始めてしまう。ここまでで撤退。

 三ツ峠山頂で夕暮れを迎えるならば8時まで粘って富士山頂に立ち昇る天の川を撮ろうと最初から決めていた。この日は空気が澄んで条件は比較的良いほうだったと思うのだが、予想していた通りに富士吉田の明かりが明る過ぎて天の川の輝きは消えてしまった。雲海で町灯りが隠されてさらに空の空気が澄んでいるという、そんな好条件が揃った日でないと、この山からの天の川は難しそうだ。

 

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2 コメント

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タカオヒゴタイの必要十分条件 (うーさん)
2017-09-22 20:09:33
こんばんは♪

母の白滝登山道に、葉の中央が大きくバイオリンの
ようにくびれたヒゴタイを確認していましたが、再訪すると
鹿の食害に遭っていて花も確認する事が出来なかったです。

花の特徴で総苞に蜘蛛毛,総苞片は7列で先端はとがり外側に開く

葉や花の特徴が揃わないとタカオヒゴタイではないのでしょうか?
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うーさんへ (ヨッシー)
2017-09-25 12:44:12
 蜘蛛毛の程度や葉の切れ込みの程度がどのあたりからタカオでどこからがコウシュウなのか、明確に書かれた記事は見当たりません。葉が切れ込んでいても蜘蛛毛があるものと無いものがあり、葉に切れ込みが無くても蜘蛛毛が生えているものがあります。そんなに単純に分けられるものでは無いのではないかと思っています。ちなみに総苞片はほとんどが7列に見えますが、6列と7列の区別は難しいかと思います。
返信する

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