山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

イケてた丹沢の夕暮れ 大室山(前編)  平成28年11月20日

2016年11月21日 | 山梨百名山
(写真が多いので前編と後編の2部に分けて掲載します。)

 朝の端足峠ダイヤモンド富士は撮影場所がGPSに登録しておらずイケてないダイヤになってしまった。しかしこの日はまだ夕暮れダイヤのチャンスが残っている。石割山か平尾山あたりでもダイヤにはなるのだが、富士山との距離が近過ぎてあまり面白いダイヤモンド富士にはならない。10年前の登山を始めたばかりで山梨百名山踏破を目指していた頃、丹沢の大室山に登った。この時も夕暮れのダイヤモンド富士を狙っていたのだが、素晴らしい夕焼けの空になったにもかかわらず、カメラがまだ初心者だったために撮影した画像は絞りが強過ぎて回析現象が現われていまひとつの画像しか撮れておらず、日没後の真っ赤な空も登山初心者だった故に下山を急いで撮影が出来ずに終わってしまっている。あの時の夕空をいつかまた眺めてみたいと思いつつも、もう10年が経ってしまった。この大室山はルートが長く、登るのがなかなか大変な山なのだ。この日はダイヤモンドにはならないが、富士山をかすめて右側に太陽が沈む。この山の位置まで富士山からの距離が離れると、夕陽は赤く円く写るため、富士山の山頂に赤い太陽が写るようになる。薄雲が出ると光が拡散されて、これまた情緒深い夕暮れの富士山を見ることが出来るはずだ。

 朝は雲ひとつないスッキリした富士山だったが、日が昇るにつれて薄雲が広がり始め、10時に山中湖を過ぎた頃には富士山中腹に雲が出始めてしまった。気温が上がって雲が出てしまったようだ。道志村の登山口に到着した頃には空にはだいぶ雲が出てしまっている。携帯電話のライブカメラで富士山を見てみると、山中湖では既に雲の中、しかし河口湖と本栖湖ではまだスッキリと富士山が見えている。これは登ってみないとわからないし、今後の撮影のため山頂付近の展望場所のGPSログをマークしておきたいという狙いもある。山頂まで4~5時間はかかるので、夕暮れの富士山を狙うならば11時を過ぎると難しくなる。ギリギリの10時45分に出発する。


    登山道の入り口。この界隈は横浜市の水源保安林になっており、横浜市が管理している。


    保護柵で囲まれた保安林は入り口と出口に矢倉が組まれている。


    紅葉は真っ盛りをやや過ぎて、落ち葉が積もった登山道を進む。


    1時間ほど歩いて、東屋休憩所を過ぎた上に富士山の展望地がある。


    木の枝が伸びて以前ほど展望は得られなくなった。さらに、この日は雲が増えて富士山は全く見えなくなってしまった。

 1時間少々歩いて中腹の富士山展望所に到着したが、すっかり雲が増えて富士山は全く見えなくなってしまった。上空の雲も厚みを増している。これで富士山が見えるようになるのか?この場所であきらめて下山も考えたが、再度富士山ライブカメラをチェックしてみると本栖湖では綺麗に富士山が見えており、河口湖でも中腹に雲が巻いているものの富士山は見えている。ひょっとしたら見えるかもしれない、と一発勝負をかけるようなつもりで先に進む。


    ヒノキ林の林床には綿毛になったキッコウハグマがあった。こんなところにも・・・とちょっと驚き。


    加入道山稜線直下の崩落地。以前に比べると通り易くなったが、帰りの夜道は要注意。


    稜線に抜ける。ここでルートの半分くらいか?まだ先は長い。


    加入道山山頂ベンチと避難小屋。水場とトイレがあれば快適なのだが、いずれも無し。

 加入道山から先はアップダウンのある登山道となる。しかも丹沢の山らしく、超苦手の階段道になっている。一気に息が上がり、ヘロヘロ状態に突入する。林の間から見えるはずの富士山を振り返りながら進むが、雲に巻かれて富士山は見えない。しかし・・・!


    この山は格好の良いブナの大木が林立する。星を入れても月を入れても絵になるだろう。向こうに見えるのが大室山山頂方面。


    富士山を振り返るが、相変わらず雲の中。しかし、雲がだいぶ小さくなったようにも見える。


    大室山の最後の急登に差し掛かった頃、遂に富士山が姿を現した。


    まさか見えるとは・・・しかし雲が湧いたり消えたり、この先どうなるのか?


    またしても隠れてしまった富士山。


    山頂直前にある木道。


    犬越路分岐付近で再び姿を現した富士山。雲の湧き上がる中に顔を出した富士山は幻想的。今回のベストショットとも言うべき1カット。


    ようやく山頂に到着。2度目の大室山山頂はやはり遠かった。

 4時間半かかって3時20分にようやく大室山山頂に到着した。やはり遠かったが既に太陽は富士山に傾きかけており、休んでいる暇は無い。山頂には眺望が無く、ここでカメラと三脚をセットして担ぎながら急ぎ足で富士山の展望地に戻る。


    犬越路分岐部に戻った頃には雲が湧き上がり、富士山は消えてしまっていた。さて、どうするか?

 犬越路分岐部では湧き上がった雲で富士山は見えなくなってしまっていた。雲の湧く様子を見ていると、左の谷から斜面に沿って下から湧き上がって来るように見える。富士山が見える最高地点がこの場所だが、隣のピークと木が邪魔で眺望はいまひとつだ。しかし、高度を下げると雲の中に入り込んでしまう危険もある。さて、どうするか?(後編に続く。)




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