10月に入ってから南の低空に輝くカノープスという星が全行程見られるようになってきている。富士山近傍に輝くこの星を見るには乾徳山から大菩薩周辺の山域が適している。しばらくテントなど担いでいないので長距離を歩くには不安があるので、登り易い小楢山に行ってテント泊してみることにする。登山口の焼山峠を出発したのは午後4時、あと30分で日没を迎えるので、最初からヘッドライトを装着して出発する。
焼山峠を午後4時に出発。向こうに見える駐車場に止まっている車は私の車1台のみ。
緩いアップダウンが続く小楢山への道。既に日没が近く、斜面に西日が射しこむ。
たくさん生えているこの草はノガリヤスか?
似ているがこちらのほうが倍くらい大きい。たぶんヤマアワであろう。
普通のススキであろう。
たぶんメリケンカルカヤだと思う。
陽が沈み夕焼けの空が広がる。向こうに見える山々は南アルプス。
旧道と新道の分岐点。ここでヘッドライトを点灯し、新道を進む。
少しばかり急登になる。
振り返って見る甲斐駒ケ岳の夕焼け空
急登を登り切ると間もなく小楢山に到着する。山頂は広く、眼下に眩しい夜景が広がる。
残念ながら富士山には雲がかかっていて山頂が見えない。
西に輝く明るい星は金星
木の上に輝く夏の大三角形。星は輝いたが雲が多くて天の川は見えなかった。
西に傾いた金星
就眠前の7時45分ごろの富士山。さらに雲が広がってしまった。
テントを設営して夕食をとり、8時に就眠するが、想定していたよりも遥かに寒い。荷物軽量化のためバーナーを持って来なかったのが大失敗で、テントの中を温められない。持って来たホッカイロ10枚のうち9枚を服やシュラフに貼り付けてなんとか寒さを凌ぐが、それでも背中がゾクゾクと寒かった。手軽に行けるからといって、少し甘く見過ぎていたようである。
就眠前の空にはさらに雲が広がって星もあまり見えなくなってしまった。天気予報ではこれから回復してくるはずである。カノープスが姿を現すのは未明1時過ぎである。晴れることを期待して、とにかく寝る。