この記事のすぐ下に、「女性に読んで貰いたい原子力発電の安全性」という記事を掲載しました。女性の方から下記のよう主旨の批判的なコメントを頂きそうな気が致します。
多くの女性の方々も同じような疑問をお持ちではないかと想像します。そこで筆者の個人的な意見ですが、あらかじめ、お答えして見ようと思います。
=======女性の方から想像される質問===========
(1)チェルノブイリの惨状が起きれば東京も被害が?
チェルノブイリの惨状、東海村の汚染事故など、もし大きな事故があれば千葉、東京にまで及ぶ広範囲な地域に深刻な影響が出る可能性は無いのでしょうか?
(2)原子力発電所の耐震強度保障は限定的では?
発電装置の安全性が確認されたとしても、いったいその全体構造の耐震安全性はどこまで信用性があるのでしょうか?
(3)日本は不必要な電気を浪費していませんか?
(4)原子力発電は核兵器へ転用される恐れがありませんか?
(5)太陽光発電、風力発電、地熱発電を進めれば原子力発電は要らない!
危険性がそんなにあるなら、太陽光発電、風力発電、地熱発電の技術を追求してほしいです。
(6)電力を使わないアーミッシュのような生活へ切り替えるべき!
みんなで電力を使わない生活に切り替える。アーミッシュの人々のように前世紀の暮らしに戻る。そのくらいしないと、こどもたちに無事この美しい星、地球を送り届けることはできないのではないだろうか。
=======筆者からのお答え==================
(1)チェルノブイリの事故はロシアの無責任な安全管理の結果、炉心が蒸気爆発し広範囲に炉心の危険な核物質が撒き散らされたためです。
東海村の放射汚染とは危険度が非常に違います。東京まで被害は及びません。
チェルノブイリのような炉心の蒸発・爆発が起きれば被害は東京までおよぶでしょう。
(2)日本で従来あった地震程度には十分耐えられる安全構造になっています。それでは従来の地震の数十倍の強さの地震が起きたら?
まず原子炉は破壊されるでしょう。チェリノブイリのような炉心の暴走と惨状が起きるでしょう。
ですから誰も100%の保証は出来ません。しかし日本では現実的な必要性があると信じている政治家と官僚によって、すでに34%の電気が原子力で作られています。
ですから、それを無くしてほしいと言うよりも現実にある装置の安全性を大きくする方法を考えるほうが建設的な態度になると思います。
(3)電力の無駄使いを止めるべし!
電力の無駄使いを止めると不景気が一層進み、失業者がまた増えるかも知れません。節約と経済活性とは相反する部分もあります。難しい問題です。
(4)原子爆弾を作る技術は易しいと言います。
そうだからこそ核爆弾を製造しないように監視を厳しくする必要があるのです。いつもその可能性が有るからこそ女性も原子力発電へ強い関心を持ち、間違っても原爆製造をしないように監視したほうが抑止効果が上がると思います。
(5)太陽光発電、風力発電、地熱発電を拡大して原子力発電を止める!
太陽光発電、風力発電、地熱発電は現在の技術レベルでは大電力を得ようとすると莫大なコストがかかりすぎて現実的な解決になりません。あくまでも補助的な発電方法の段階です。しかし環境保護の社会運動推進のためにそれらを増設することは有意義なことと思います。
(6)1億人以上の日本人がこの狭い国土で餓死しないのは、大電力を使って工業製品を作って外国へ売って、食料を外国から買っているからなのです。減反政策で荒廃した水田を元に戻すには数年かかるという話も聞きます。
アーミッシュのように自給自足に戻れば、2、3千万人の日本人が飢餓状態になるでしょう。だから後戻りは不可能では有りませんが、相当な犠牲を伴うのです。
ですからこそ、発電を環境にやさしいしい、水力や風力、太陽光などに限定することは現実的な解決法と考える人が少ないと思います。
最後に一言:私は他人を説得しようとは思いません。ただお互いに虚心坦懐に相手の書いたことを何度も読み返して、ゆっくり考えることが重要だと信じています。
(終わり)