無宗教の人にとっても、宗教を信じている人にとってもいろいろな宗教を広く、浅く知っている事は「人生の達人」になるための重要な一つの条件です。
宗教は人類の作り上げた文化の重要な一部分なのです。それを知らないと多くの人々と円満な関係が出来ません。社交的にスマートに人生を過ごせません。
神社仏閣を自分の家の庭の延長として気楽に散歩出来ません。キリスト教国の欧米人と気楽に付き合いません。
人生の達人はどこの国へ行っても人々と気楽に仲良く出来なければいけません。
上に掲げた写真は唐招提寺です。鑑真和上が750年ごろ唐の陽州から奈良へ来て佛教の戒壇を伝えたのです。何度も難破して、盲目になっても遂に奈良へたどり着いたのです。
このくらいの事は日本人なら知っておきます。人生の達人は鑑真の真似をしてはいけません。しかしそのような中国人が昔、居たことぐらいは知っておくべきです。
それでは、あなたは般若心経の意味をご存知ですか?お釈迦様の教えのエッセンスを短くまとめた漢文のお経なのです。シャーリプトラという弟子さんへお釈迦様が分かり易く説明しています。
般若心経の意味を説明した本がたくさん出版されています。一言で言えば、「宇宙の全てのものは変化する。無常なのです。」という教えです。ですから家族の死に遭っても悲しむ必要がないのです。
気楽に読んでおくことが「人生の達人」になるためには重要です。
仏教を信じる必要はありません。
しかし般若心経の意味が分かればどのお寺にも自由に入って行って、散歩出来ます。少しだけお賽銭を上げましょう。賽銭箱が無ければ本堂の戸の隙間に10円玉、100円玉を挟んでおくのです。拝観料を取るお寺では賽銭は不要です。人生の達人はすべて気楽に、スマートにするのです。
キリスト教についても少し知っておくことが重要です。なにせ欧米諸国には、日本の会社が数多くの工場を作って、操業しています。欧米との貿易も重要な仕事です。
キリストの教えは簡単です。隣人を愛せ。汝の敵を愛せ。簡単な教えですが実行が難しい教えなのです。ですから欧米人は何時も困っています。悩んでいます。そこを理解して上げれば、彼等と仲良くなれます。何故あなたは実行できないのですか?などと議論をしてはいけません。傷に塩を塗るようなことはいけません。
日本にも長いキリスト教の歴史があるのです。江戸時代の禁教にもかかわらず250年間、キリスト教の信仰を隠れて守った人々が居たのです。日本人ならその位の事は知っています。
しかしもう少し知っていると人生の達人になれるのです。
下の写真は有名な観光地の津和野にある教会の写真です。
私はお寺も教会も出入り自由と信じています。門が開いている限り誰でも歓迎してくれるのです。
去年の9月に津和野に観光に行ったとき、何時ものようにこの教会へ散歩のために入って行きました。そうしたら明治維新のあとでも江戸時代の禁教政策が続いていてキリシタンが津和野の乙女峠で36人殺されたという展示があったのです。
その展示を見て、私は「大浦4番崩れ」という言葉を思い出しました。遠藤周作の本によく出て来ます。
津和野での36人の悲しい運命については、歴史の町、津和野 をクリックすると出てきます。
日本人として、このくらいのことは知っていないと「人生の達人」にはなれないと思います。
宗教を狂信してはいけません。広く、浅く知っておくべきです。ついでに気楽に信じるともっと理解が広がります。
それはしれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。
後藤和弘(藤山杜人)