朝鮮半島は中国に接し、昔から中国の歴代王朝の圧迫や侵略を受けてきました。また日本は海を渡って百済を助け高句麗を攻めました。近世になってからは秀吉軍が侵入し朝鮮半島の全域の寺を徹底的に焼き尽くし、陶工や職人達を多数拉致し、連れ帰りました。北に強大な中国、南には日本という場所にある朝鮮の歴史は苦難の連続でした。
しかし朝鮮の苦難は日清戦争や日露戦争のあと一層酷いものになったのです。日本が朝鮮を武力併呑してしまったのです。日本の統治は過酷を極め、全住民の名前を日本風に変えさせ、日本語の使用を強制したのです。朝鮮文化の抹殺をしようとしたのです。
1981年、中国の中国の瀋陽へ行ったとき親しくなった金教授の両親は、日本によって旧満州へ追われ満州開拓へ協力したそうです。終戦後、旧満州が中国共産党の支配下になった時、金さんは共産党員になったという。日本の支配と中国の支配の両方を体験した朝鮮族です。中国国籍はすぐ貰えたそうです。旧満州には多くの朝鮮人が住んで居たので、現在の中国には朝鮮自治区が数多く存在しています。中国政府によって朝鮮語と朝鮮風の生活が認められているのです。
日本と中国のどちらの支配が住みやすいですか?と金さんへ聞いたところ、言下に中国です、と言いました。日本は朝鮮を武力併呑した後、多くの朝鮮人を日本本国だけでなく樺太、満州、南洋諸島へ連れていって労働者として使役しました。兵隊へも駆り出して使ったのです。戦死者も多く、その上、1945年8月6日にソ連が樺太や旧満州へ侵入してきた時、日本人は朝鮮人を置き去りにして引き上げてしまったのです。
中国人の他民族の支配は長い歴史があり、支配の仕方が出来上がっている。食生活、生活習慣、宗教は可能なかぎり自由にするという。金さんの勤めている大学の学生食堂には、回族学生ための料理人が居て食堂も別棟になっているという。
日本の支配の仕方は、創氏改名のように名前から変えさせ、朝鮮語を禁止したのです。現在の日本人はその歴史を忘れるべきではありません。
特に韓国とは仲良くすべきです。
北朝鮮は手のつけられない独裁国家なのでどうしようもありません。困ったものです。
在日韓国人・朝鮮人に対する差別もまだ有るようです。一切の差別を無くせば、日本人にとっても、もっと住みよい国になると思います。
(2008年に、小金井公園で撮った李朝宮廷芸能の写真を挿絵として添えます)