いつものことながら今日も観念的でしかも雑なエッセイを書きます。気楽に読み流して頂けたら嬉しく存じます。
最近、私はコンビニという小さな店でよく買い物をしています。
理由は2つあります。第一に都心の外にあるコンビニには広い駐車場があるからです。そして第二の理由は商品が実に新しい発想で開発されていて店内を見ているだけで楽しいからです。
車だけに頼っている足の弱い小生にとっては広い駐車場のあることが一番幸せなことなのです。このような客の心理をつかんで郊外にあるコンビニは必ずのように広い駐車場を持っています。そこへの出入りが楽なように駐車場が設計してあるのです。
立派なデパートにはよく地下に広い駐車場があります。しかしそこから各階の売り場までが遠いのです。そこに上がるエレベーターが遅すぎるのです。
さて、コンビニの商品は日常使う物や食品が全てそろっているのです。香典袋からローソク、文房具などの日用雑貨、各種の酒類、卵から野菜、そして多種多様な弁当類がそろっているのです。昔の「よろず屋」よりも品数が豊かで品質が良いのです。私は何度もコンビニのお握りを買います。使っている米が上等で冷たくなっても美味なのです。そして弁当類には努力して美味しいオカズが入っているのです。パックごとに電子レンジに入れても困らないように漬物や生野菜は入れてありません。
それからコンビニのスイーツ類が美味なのです。あまり長くなるので食べ物の話はこれでお終いにします。
話は変わりますが、日本全国に仏教のお寺が7万5千軒あるそうですが、コンビニの数は同じくらいあるそうです。
コンビニはアメリカで生まれた便利な文化です。気がついてみると生活を便利にするアメリカのものは全て日本を占領してしまっています。
マックやケンタやスタバのようなファーストフードの店もお寺の数にせまっているそうです。
こうしてキーボードを叩いているパーソナル・コンピューターもアメリカ発祥のアメリカ文化の産物です。
郊外の大型量販店もアメリカ発祥の文化です。この狭い日本の国内旅行に飛行機を使うのもアメリカの風習です。その上、その旅客機はほとんど全てアメリカ製なのです。
戦争に負けた日本がアメリカに憲法を押し付けらる民主化をして政治の分野でアメリカ文化に従ったのは随分昔の話です。しかしその後も連綿としてアメリカ文化が押し寄せて来て日本を飲み込んでいるのです。これは日本だけではありません。世界中がアメリカ文化を受け入れているのです。マックやケンタの店は共産党独裁の中国にもあります。ロシアにもあります。
現代のアメリカは、良し悪しは別にして、その影響力が全世界に及んでいるのです。ですからローマ帝国より偉大なのです。そんな表現があながち嘘だと言いきれないのが実情なのです。
しかしここで私は問題を提起せざるを得ません。日本に入っているアメリカ文化は本物のアメリカ文化なのしょうか?
日本に輸入するために大幅に変えてしまっていないでしょうか?
アメリカの民主主義は日本の民主主義とは随分と違うとはよく聞く話です。それを説明していると長くなるので割愛しますが、今日は分かりやすい車の駐車場の設計の相違を示します。
日本では駐車場の無い公園や役所や店舗が沢山あります。むしろ駐車場が無いほうが一般です。それがアメリカでは必ずのようにあるのです。これこそ車社会の文化の大きな相違なのです。日本では車は早く走れば良いのです。アメリカでは止める場所に工夫を凝らします。
例えば病院では駐車場と病室の間を最短距離になるように設計します。大型量販店では駐車場所と販売カンターは離れていますが安全に楽しく歩けるように歩道が設計されています。飛行場には広大な駐車場があり出張の時は自分の車をそこに置いて出掛けます。私も何度か使いましたが広い駐車場から飛行場の建物まで送ってくる小型のシャトルバスが走っているのです。
日本の駐車場は高齢者のことを考えずに設計してあります。
このように書くと日本は土地が狭いから仕方が無いと言い、駐車場の改良を考えません。しかしもっと豊かになれば山々を崩して土地を広げ、便利な駐車場を完備した建物が増加する筈です。日本人の意識が変わるのを待つほかありません。
「車は贅沢品だ。だから不便は覚悟の上で使え!」 このような考えがあるのではないでしょうか?もしまだそんな考えがあったとしたら、それは日本が貧しかった時代の精神の残滓なのでしょう。
このように日本にあるアメリカ文化はどこか本国と違うのではないでしょうか?そしてそれに対する考え方は人それぞれで良いのではないでしょうか?しかし違いがあることだけは忘れにようにしたいと私は思います。
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
今日の挿し絵代わりの写真は芦ノ湖畔にある「山のホテル」の近景と遠景の写真です。4月20日に撮りました。今日の文章の内容とは関係がありません。風景をお楽しみ下さい。