後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

写真で見る信州白馬山麓、安曇野、大町、仁科3湖をめぐる旅

2018年06月06日 | 日記・エッセイ・コラム
関東地方は今日から梅雨入りと発表されました。朝からどんよりと曇った空です。成程、本当に梅雨の季節になったという実感がします。
毎日、雨で憂鬱な日々が続くのです。
何か明るい梅雨の間の思い出は無いかと考えました。そうです昨年の梅雨の晴れ間に信州の白馬山麓、安曇野、大町、仁科3湖を車でめぐる旅に行ったことを思い出しました。
そこで今日は去年のアルバムをめくって、皆様を写真で見る信州の白馬山麓、安曇野、大町、仁科3湖をめぐる旅へご案内しようと存じます。

去年の6月18日と19日に、この信州への旅をいたしました。
まず最初に白馬山の山麓の東急白馬ホテルに行き、それから安曇野を中心にして、仁科3湖、碌山美術館、大王山葵園、大町山岳博物館、などを丁寧にめぐりました。6月18日の夜は大町温泉の黒部ビューホテルに泊まりました。
帰りに松本城に寄り、さらに八ヶ岳の清里の清泉寮の広い牧場の前で車を停め、富士山や甲斐駒岳の遠景をしばし眺めて帰ってきました。走行650Kmの家内と2人だけののんびりした楽しい旅でした。
旅の間、この地方の歴史や、30歳で夭折した彫刻家の碌山のことをいろいろと考えました。
それはさておき、この信州への旅を10枚の写真でご案内したいと思います。

1番目の写真は残雪の白馬山の尾根です。白馬は標高2932mだそうです。
白馬岳や杓子岳、そして白馬鑓ケ岳に登り、白馬の日本一の大雪渓を渡るのが学生時代からの夢でしたが、見果てぬ夢に終わってしまいました。

2番目の写真は昔何度か泊まった懐かしい白馬東急ホテルです。
昔のホテルはスイスの山岳ホテルのような三角屋根の木造でした。部屋は屋根裏部屋の感じのような内装で、小さな縦型の窓がついていました。庭には芝生が広がり、その向こうは森になっています。古いヨーロッパのホテルの雰囲気でした。その森を抜けると白馬連峰が見渡せるのです。
近くのゴンドラに乗ると八方池まで登れたのです。そこからは八方尾根の向うに広がる白馬鑓ケ岳、杓子岳、白馬岳、小蓮華岳などがパノラマのように見えたものです。その初めての旅は私ども家族にとっては非常に印象深い旅でした。

3番目の写真は仁科3湖の青木湖です。仁科3湖は北アルプスの麓の白馬村と安曇野の間に、西から青木湖,中綱湖,木崎湖の3つの静かな湖です。

4番目の写真は碌山美術館です。碌山は明治12年安曇郡東穂高村に生まれ30歳結核で死にました。郷里の相馬愛蔵・黒光の店である新宿中村屋で亡くなったのです。

5番目の写真は碌山の代表作の「女」のブロンズ像です。碌山はパリでロダンの作品に感動し、日本へ西洋の彫刻を導入したのです。その功績を忘れるべきではありません。
碌山は明治34年より渡米、ニューヨークで西洋画を学びます。そして1904年 (明治37年)パリでオーギュスト・ロダンの「考える人」を見て感動し、彫刻家になる決心をします。
1906年 (明治39年)に再び渡仏し、アカデミー・ジュリアンの彫刻部に入学します。
1907年 (明治40年)にはロダンに面会をはたします。そして「女の胴」や「坑夫」などを制作します。
1908年(明治41年)に帰国し、新宿にて彫刻家として活動を始めます。
そして「文覚」が第二回文展で入選します。
1909年 (明治42年)には「デスペア」を制作し。第三回文展に「北条虎吉像」と「労働者」を出品します。
1910年 (明治43年)に「母と病める子」や「女」などを制作しますが、4月22日急逝します。しかし第四回文展にて「女」を文部省が買上げました。

6番目の写真は大王山葵園の傍にある北アルプスからの雪解け水の清流の風景です。

7番目の写真も雪解け水の清流の風景です。この水流はあまりにも美しく豊かに流れているので長い間眺めていました。

8番目の写真は黒沢監督の『夢』の撮影に使用された水車です。昔見た「夢」という映画の場面が鮮明に思い出されます。笠智衆が村の老爺になっていました。

9番目の写真は大町山岳博物館の前から撮った大町市と北アルプスの山並みです。数多くの登山家達が大町から穂高、槍、大天井、燕岳、そして白馬、唐松、五竜、立山へと登ったのです。そして何人もの若者が帰らぬ人になったのです。

10番目の写真は国宝、松本城です。明治維新の後、競売にかけられ取り壊されそうになった天主閣を市民が買って保存したことで有名なお城です。

信州は山国と言いますが広い盆地があり、水が豊富で稲作地帯が広がっているのです。長野市を中心にした北信州の盆地、中心の松本盆地、天竜川沿いの南の伊那谷の稲作地帯と風景も文化もそれぞれ違うのです。
今日は松本盆地とその西に広がる安曇野から大町、仁科3湖、そして白馬村の範囲だけをご紹介いたしました。

関東地方は今日から梅雨に入りました。
毎日、鬱陶しい天気が続きますが、時々、2、3日は晴間がある筈です。そんな折に旅に出ると心が晴れ晴れとします。
皆様が体調を崩さないで明るい気分でこの季節を過ごしますように願っています。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)