後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「武蔵野の三大湧水池の井の頭池の写真を撮りに行く」

2020年10月22日 | 日記・エッセイ・コラム
武蔵野三大湧水池は石神井公園の池、善福寺池、そして井の頭池です。この3つの池には現在も滔々と湧き水が吹き出しています。
今日は井の頭池の写真を撮りに行って来ました。
晩秋になるとこの公園には多種多様な木々の紅葉によって彩られ、散策道をも埋めるほどに落ち葉が折り重なります。スギやヒノキなどの常緑樹だけではなく、ケヤキ、サクラ、シデ、シイ、カシ、コナラ、クヌギなどの落葉樹もたくさん植えてあります。
先程、家内が撮って来た写真をお送りいたします。小学校高学年の頃この池の近くに住んでいて、夏休みには毎朝ボートに無料で乗せてもらったこと、オール捌きをおじさんに教えて貰ったことなど楽しそうに話していました。









井の頭という名称は一説には家光によってこの神田上水の水源が「井之頭」と名づけられた言います。
家光によって自ら小刀で弁財天の傍らのこぶしの木にその名を刻んだと伝えられています。現在、その場所にはその伝承を記した石碑があります。
また別の言い伝えによると、「家康が自らの手で水を汲み、関東随一の名水だと褒めて、お茶をいれるのに使った。」とも言います。これは井の頭弁財天の持ち寺の大盛寺の記録『神田御上水井之頭弁財天略縁起』に書いてあるのです。
井の頭池の周囲の台地は御殿山と言います。この地名は、家光が鷹狩りに訪れた際の休息のため井の頭池を見渡す場所に御殿を造営したことに由来しています。この一帯の武蔵野は、三鷹という地名にも残るように、徳川歴代将軍が鷹狩りを楽しんだ鷹場でもあったのです。
そして御殿山遺跡からは縄文時代の竪穴式住居遺跡や、旧石器時代の石器や、敷石住居も出土しています。ですから井の頭池は古くから人間の生活に不可欠な水だったのです。
井の頭池西端の島に現存する井の頭弁財天は天台宗大盛寺のお堂です。起源は平安時代中期に六孫王経基が最澄(伝教大師)作の弁財天女像を安置するため、この地に建てた堂であると言われています。
弁財天はその後源平合戦の頃、源頼朝が東国平定の大願成就ののちに改築しました。
その後、鎌倉時代末期の元弘の乱の際に、新田義貞と北条泰家との対戦の兵火で弁財天は焼失しました。数百年の間放置された後、江戸幕府三代将軍徳川家光により弁財天が再建されたのです。
現在ある小さな弁財天のお堂にもいろいろな歴史があるのです。詳しくは、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E3%81%AE%E9%A0%AD%E6%81%A9%E8%B3%9C%E5%85%AC%E5%9C%92 をご覧下さい。
今日の井の頭池の写真をもって武蔵野の三大湧水池の物語は終わりといたします。

「楽しい北海道へのミステリーツアーと温泉のはなし」

2020年10月22日 | 日記・エッセイ・コラム
旅行会社はいろいろな旅の企画をしてお客を誘います。その企画の一つに行先を秘密にしたミステリーツアーというものがあります。何泊かと料金と集合場所だけを公表してお客を誘います。何処を観光して何処に泊まるか知らないので旅行中ドキドキとクイズの謎解きをしながら旅を楽しむのです。
私どもは何度かこのミステリーツアーに行きました。
2016年の10月には羽田空港が集合でした。飛行機に乗ったら北方向に北海道の千歳空港に着きました。ははーん、洞爺湖観光と有名な昭和新山に行き1泊目は洞爺湖温泉に泊まるのだなと合点しました。ところが乗ったバスが全然違う方向へ走ります。
全行程を終わってみたら思いもしなかった行程でした。
その行程は1日目は千歳空港の西の支笏湖を観光し近くの北湯沢温泉に泊まりました。
2日目は羊蹄山の麓から日本海の岩内町に出て、余市のニッカウイスキー工場に寄り、2晩目は羊蹄山の麓のルスツリゾートに泊まりました。3日目は海岸沿いに積丹半島を観光して千歳から羽田に帰りました。このミステリーツアーで撮った写真をお送りします。

1番目の写真は羊蹄山です。2晩目はこの羊蹄山の麓のルスツリゾートに泊まりました。

2番目の写真は北海道の北湯沢温泉の前の紅葉です。第二名水亭という旅館に泊まりました。場所は洞爺湖の東の伊達市の山深いところに隠れるようにあります。ミステリーツアーでは有名でない場所に泊まります。でも泉質の良い温泉でした。

3番目の写真は2泊目に泊まったルスツリゾートのホテルの窓からの夕方の風景です。

4番目の写真は余市のニッカウイスキー工場の風景です。ウイスキーの原酒を試飲させてくれました。

5番目の写真は積丹半島です。神威岬への険しい断崖の上の道を妻が歩いて先端まで行きましたが私は勘弁してもらいました。碧い日本海に突き出た半島の裾は峩々たる岩になっています。白波が砕け、冷たい秋風が吹き抜けていました。

このミステリーツアーで泊った北湯沢温泉の泉質が感動的に良かったので温泉のことをいろいろ思い出しました。
私は東北地方の仙台市に生まれ、戦中戦後に育ちました。東北の人は温泉が大好きです。農閑期には何日も旅館の自炊部屋に逗留するのです。
私も仙台のそばの作並温泉や秋保温泉に足繁く行きました。鳴子温泉では自炊部屋に逗留したこともあります。大学生になると蔵王山の登山の折に青根温泉や峩々温泉に泊まったものです。山形の高湯にも行きました。そんな幼少から若い頃の温泉経験をとうして私は「良い温泉」と「悪い温泉」の見分けがつくようになったのです。
東北人の温泉好きは熱烈です。東北の奥には、乳頭温泉や ふけ湯や鳴子のように泉質の良い温泉があります。本物の温泉は東北地方にしか存在しないと言うのです。愚かにも私は長い間それを信じていました。
しかし温泉が好きだった私は全国の温泉に行きました。そうしたら全国のいたる所に良い温泉があることを知りました。
文句なしに感動したのは道後温泉の肌触りの良さでした。それと乳頭温泉は本物です。岩手の山奥にあるふけ湯も素晴らしい泉質です。別府温泉は様々な泉質が楽しめます。
もっとも温泉の魅力は泉質だけではありません。広い湯船から見える風景の良し悪しも重要なのです。
湯船が非常に広くて風景の良い所の一例は群馬県の水上温泉に近い宝川温泉です。泉質は平凡ですが川を隔てて露天風呂が幾つもあり、それぞれが驚く程大きいのです。周囲の風景が抜群に良いのです。
北海道の泉質の良い温泉は登別温泉、定山渓温泉、層雲峡温泉など数が限られています。ところがミステリーツアーで泊まった伊達市の山の中にある北湯沢温泉の泉質が実に良かったのです。
豊富に湧き出る湯は炭酸泉系アルカリ性で、肌にやさしく、湯上りの後で「嗚呼、これぞ本物の温泉だ」と感動したのです。その上、夜寝ると明け方までポカポカと体が温かいのです。こんな温泉は実にまれです。
地底深くボーリングすれば何処でも温水は出ます。しかし温泉として人を感動させる泉質はまれにしか出てきません。単に熱い湯だけの「温泉」がやたら多くなりました。余計なことを書いてしまいました。
皆様は温泉がお好きでしょうか?

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)