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【一口紹介】
■出版社/著者からの内容紹介■
1995年、西宮。父の通夜の翌朝起きた未曾有の大地震。
狂騒の中、男と女は出会った。美しく冷徹なヒロインと、彼女の意のままに動く男。
女の過去に疑念を持つ刑事。あの『白夜行』の衝撃が蘇る!彼女は一体誰なのだ…。『週刊プレイボーイ』連載に加筆して単行本化。
1995年冬、阪神淡路地方を襲った未曾有の大震災。
その混乱の中で叔父を手にかけた水原雅也は一人の女性・新海美冬と出会い、運命に導かれるように東京へ向かう。
美冬がビジネスで次々に成功をおさめる一方、美冬に魅入られた雅也は彼女の影として動く存在となる。
そこに、美冬の過去に疑念を抱く刑事・加藤が現れ…。
■内容(「BOOK」データベースより)■
あの女のすべてを知りたい。過去も目的も、真実の顔も―。
名作「白夜行」から4年半。あの衝撃が、今ここに蘇る。長編エンタテインメント。
【読んだ理由】
「手紙」に続いての東野圭吾作品。
【印象に残った一行】
『夕焼けが西の空に広がっていた。その下には巨大なビルが立ち並び、さらにそれぞれの周辺に大小様々な建物が埋めている。野心や希望をもった人間たちが作り上げた街だ。しかし、現実には、疲れ果てた人々が、そんな建物の隙間を這い回るようにして生きている。』
【コメント】
524ページに及ぶ長編。「白夜行」に類似した骨組みであるが読み出したらやめられない。1995年の阪神大震災から2000年のミレニアムまでを時代背景に、一人の人間のあくなき執念が、殺人も含め多くの人生を巻き込んで描かれている。最後はややあっけない。