佐藤道夫という人が76歳で7月15日になくなった。
この元検事の起訴状の書き方が起点となり、米軍の核兵器の日本国内持込の「密約」問題が、「外務省機密漏洩事件」というネーミングに変り、
男女の不倫問題に矮小化された。
「核兵器持込密約」と「機密漏洩事件」をベースにして、山崎豊子が「運命の人」という小説書き、最近出版されている。
「佐藤道夫」 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 佐藤 道夫は、日本の政治家。前参議院議員(2期)。元検察官。弁護士(佐藤総合法律事務所)。
2007年6月28日から京浜急行電鉄の監査役に就任している(詳細)。
宮城県仙台市出身。仙台一高、東北大学法学部卒業。司法試験に合格し、司法修習修了後に検察官となり、札幌地方検察庁検事となる。
その後、東京地方検察庁特別捜査部検事・東京地方検察庁刑事部長・最高検察庁検事などを歴任。
東京地検では西山事件の捜査を担当し、起訴状を書いた。起訴状に「女性事務官をホテルに誘ってひそかに情を通じ、これを利用して」と書いたことで、
世論を国家が密約を結んだことの是非から、西山の私的なスキャンダルに向けさせた。
後年、米国側の公文書公開で密約が明らかにされた後(ただし、日本政府は否定を続けている)、テレビ朝日の『スーパーモーニング』[1]に出演し、当時を振り返って
「言論の弾圧といっている世の中のインテリ、知識層、あるいはマスコミ関係者なんかにもね、ちょっと痛い目にあわせてやれ」
という思いから、起訴状の文言を考えたと述べた。
1991年には札幌高等検察庁検事長に就任。『週刊朝日』に「法談余談」を連載[2]し、ゼネコン汚職事件で金丸信が政治資金規正法違反で罰金刑という比較的軽い刑で済んだ際には
「特別な人を特別に扱うのは司法の世界であってはならない」と検察首脳部を批判した。」
☆ 彼がテレビで言ったということが本当か嘘かはわからないが、個人としての検事ではなく、
「検察」というものが国家運営に持つ影響力を、検察自身と政治家、そして、くにたみが、それぞれ実感することになった
起訴状を書いたのが佐藤道夫である事実は変らない。
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