雑誌「BRUTUS」の11月1日号の特集が「本屋好き。」というもので、面白そうなので購入しました。『選書に独自のセンスが光る町の本屋がどうやら増えているようだ。』という認識のもと、特徴のある本屋の紹介、名物書店員とそのお店、作家の本屋パトロール、旅と本屋などの記事が組まれています。行ってみたい本屋も見つかり、買ってよかった号でした。買ってよかったレコード。
ART FARMER (アート・ファーマー)
THE ART FARMER QUINTET (PRESTIGE 1955年録音)
映画「ブルーノートレコード」の中では、リハーサルにもギャラが払われ、新作もどんどん書かせてくれて録音したといい、プレスティッジも悪くないけどスタンダード曲ばかりだと、ミュージシャンが話していました。その通りかもしれませんが、プレスティッジにもオリジナル曲ばかりを収録したものがあり、この「The Art Farmer Quintet」はそういった一枚です。
メンバーは、アート・ファーマー(tp)、ジジ・グライス(as)、デューク・ジョーダン(p)、アディソン・ファーマー(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。 ファーマー(1928~99年)とグライス(1927~83年)は、1953年にライオネル・ハンプトン楽団で知り合うことになり、55年からコンボを結成し2年間活動し、2枚の素晴らしいアルバムを残しました。
曲は、デューク・ジョーダン作「Forecast」と、ジジ・グライス作の「Evening in Casablanca」、「Nica's Tempo」、「Satellite」、「San Souci」、「Shabozz」の全6曲。グライスは、ボストン音楽院などに学び、パリでオネゲルなどに師事して作曲を学んでいます。「Evening in Casablanca」は、映画で使われてもよさそうな異国情緒に満ちた抒情的な曲です。
「When Farmer Met Gryce」(Prestige)と並ぶファーマー、グライスの快心作で、アップテンポの「Forecast」や「Nica's Tempo」におけるファーマー(tp)の輝かしい音色による闊達で、かつ、知的な感じのソロはハイライトで、「Forecast」では、グライス(as)やジョーダン(p)も颯爽とした演奏をしています。バラードの「Evening in Casalbanca」も、曲良し、演奏良しで、編曲を含めてグライスの能力が発揮されています。「Shabozz」は、モードの先取りをしているかのような曲調で、ちょっと驚きました。
【BRUTUS(マガジンハウス)2019年11月1日号】
表紙
写真は京都の「つるかめ書房」の店内です。
つるかめ書房には、文芸、SF、ミステリー、絵本などなど面白そうな本がありそうです。京都へ出かけたくなります。
長野県東御市八重原にある「問 tou」という書店が今年4月にオープンしたそうです。哲学書や、料理本、音楽関係書などがあるようです。近いうちに訪れてみようと考えています。
本屋の看板猫。吉祥寺の「すうさい堂」という書店にいるそうです。
旅と本屋と題したエッセイもありました。訪れたのは、高松、新潟、盛岡です。
丸善包装紙図案集。丸善は、創業150周年だそうです。包装紙がカラフルで面白い。