映画「ブルーノート・レコード ジャズを超えて」を長野市の松竹相生座で観てきました。
マイルス・デイヴィスからノラ・ジョーンズまで、80年にわたりジャズをリードしつづけるレーベル「ブルーノート・レコード」の歩みを描いたドキュメンタリー作品。出演したのは、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ルー・ドナルドソン、ロバート・グラスパー、ノラ・ジョーンズらのミュージシャンや関係者です。
最も印象に残るのは、ルー・ドナルドソン(1926年生)へのインタビューで、自分がブルーノートへ録音したきっかけや、セロニアス・モンク、クリフォード・ブラウンなどに関する話は、貴重です。ドナルドソンは、ブルーノートレコードの創始者のアルフレッド・ライオンについて、『やりたいようにやらせてくれた』と語り、ミュージシャンの自主性を尊重し、新曲を書かせ録音したことを大きく評価していました。
ソフィー・フーバー監督は『人種差別が危険なほど露骨な時代における、アフリカ系アメリカ人のアーティストたちと、彼らを録音したドイツ系ユダヤ移民(アルフレッド・ライオンとフランシス・ウルフ)の必然的な結びつきの物語を描くのは、ことさら重要でした』と、パンフレット上で述べていて、見どころもそのあたりにありました。
アルフレッド・ライオンが社長でいた創立年の1939年から66年までの27年間が、ブルーノートが大きな役割を果たし、計り知れない貢献を行った時期だろうと思わされました。その間に作られたアルバムは、愛聴盤になっているものが多く、改めて聴きかえしたくなりました。
【映画「ブルーノート・レコード ジャズを超えて」 ユニヴァーサル・ミュージックのページ】
作品の紹介、全国の上映館などが掲載されています。