安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

長野楽友協会2016サマーコンサート

2016-07-25 19:38:37 | 演奏会・ライブ

7月18日の海の日に長野市近辺の音楽愛好家で作っている長野楽友協会のサマー・コンサートに行ってきました。会場は長野市の長野県民文化会館(別名:ホクト文化ホール)の小ホールでした。300人収容のところ8割程度客席が埋まっていて、多くの方が聴きにきていました。プログラムは、

モーツァルト作曲:アイネ・クライネ・ナハトムジーク
バッハ作曲:ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲
モーツァルト作曲:交響曲第29番

   

指揮は山上純司さん、バッハの協奏曲のソリストは、柳沢美花さん(オーボエ)と古川園子さん(ヴァイオリン)でした。興味深かったのは、バッハで、柳沢さんのオーボエがよく鳴り響き、歌っていました。柳沢さんは、小諸高校音楽科で講師を務めたり、プロで編成されているアンサンブルノーヴァに参加しているので、ゲストとしての扱いのようでしたが、その期待に応えた演奏でした。

オーケストラは全員で35名の編成で、音を外す楽器がわずかにありましたが、全体にはよい演奏だと思いました。アンコールには、ヨハン・シュトラウス作「皇帝円舞曲」と武満徹作の映画音楽「他人の顔」からワルツを演奏してくれました。武満徹が没後20年になるので、彼の曲をやりたかった団員がいて、珍しく日本の作曲家の作品を取り上げたそうです。長野市で武満徹の曲が聴けるとは思わなかったので、聴きに行ってよかったです。

オーケストラの中には知っている人もいて、仕事を別に持ちながら、趣味とはいえ皆さん頑張っているなとエールを送りたくなった演奏会でした。


J. J. ジョンソン REALLY LIVIN' 

2016-07-24 09:25:22 | トランペット・トロンボーン

少し前、仙台と山形に小旅行をした際に、仙台のジャズ喫茶「カウント」へ行ったのですが、その際聴いたJ. J. ジョンソンの「REALLY LIVIN'」がよかったので、たまたま入った山野楽器仙台支店でCDを購入しました。トロンボーンやベースなどの低音楽器の再生については、オーディオ装置によって、その差が顕著に出ます。やはり大口径のスピーカーで大きな音量で聴くと一段と良く聴こえます。「カウント」での鳴り方を思い出しながら、仙台で購入したCDを自宅で改めて聴いてみました。

J. J. JOHNSON (ジェイ・ジェイ・ジョンソン)
REALLY LIVIN' (COLUMBIA 1959年録音)

   

僕の小さなオーディオ装置では、あまり大きな音を出すわけにもいかないこともあって、特に低音を中心として貧弱な音しかでません。ずいぶんと聞き逃しているサウンドが多いはずで、トロンボーンも迫力に欠けることが多いです。住宅事情もあってやむをえませんが、この「Really Livin'」は、3管編成で、トロンボーン以外の楽器もすごく鳴っているので、大きな音量で聴きたいところです。

メンバーは、J.J.ジョンソン(tb)、ナット・アダレイ(tp)、ボビー・ジャズパー(fl,ts)、シダー・ウォルトン(p)、スパンキー・デプレスト(b)、アルバート・ヒース(ds)。やや地味な名前ながら、当時の実力派が顔を揃えています。ナット・アダレイは、僕の中では威勢のよいファンキー・トランぺッターというイメージだったのですが、「Desicion」ではスリルも感じる練られたソロをとっていて、素晴らしい。

曲は、J.J.ジョンソン作「Me Too」と「Sidewinder」、ロリンズ作「Decision」、パーカー作「Red Cross」のジャズオリジナルと、スタンダードの「I've Got It Bad and That Ain't Good」、「Almost Like Being in Love」、「Stardust」、「God Bless The Child」、「Speak Low」の全9曲。アップテンポとスローテンポのものが含まれて、バランスのとれた収録曲になっています。

ほとんど話題になりませんが、素晴らしい3管ハードバップが楽しめるアルバム。J.J.ジョンソン(tb)をフューチャーしたバラード「I've Got it Bad and That Ain't Good」や「God Bless The Child」も箸休めという感じで好ましいですが、「Decision」や「Red Cross」では、ナット・アダレイ(tp)やシダー・ウォルトン(p)の活きのいいソロが聴けて、そのあたりがハイライトです。それにしても、トミー・フラナガンといいシダー・ウォルトンといい、J.J.ジョンソンはいいピアニストを自分のグループに起用しています。

【カウントなど最近訪れたジャズ喫茶にあった大きなスピーカー】

   

宮城県仙台市 カウント

   

岐阜県可児市 YARDBIRD

   

群馬県前橋市 木馬

   

長野県北安曇郡松川村 M-gate


守屋山登山 (1,650m 長野県伊那市)(2)

2016-07-22 20:20:09 | 登山・ハイキング

守屋山登山の続きです。標高の低い里山ですが、頂上の眺望に加え、花がたくさん咲いていて、ご機嫌になれる山です。晴天の時に上りたいですね。なお、花の名前のほとんどは、山野草に詳しいWさんに教えていただきました。

(復 路)

   

西峰山頂から下り、ラビットハウス(避難小屋)を過ぎたあたりに、「守屋山のさざれ石」と命名された岩がありました。

   

東峰。山の名前を記載した案内板がありました。今日は展望がききませんが、晴天の日には役立ちます。

   

立石口への分岐。左に曲がります。右奥に立石口への案内表示が下記のようにあります。

   

立石口への案内。

   

やや急なところを通過して、ゆっくりと歩いています。振り返って撮影しています。

   

キャンプ場手前まで下りてきました。ファミリー連れの皆さんと行きあいました。

   

キャンプ場登山口入口です。キャンプ場内では、宴会の準備が進んでいました。

   

林道であった女性の二人連れ。

   

林道の終わりかけで、これから右に折れて林の中の道を下りていきます。

   

駐車場到着。マイクロバスで団体の皆さんが来ていたようで、途中で10人くらいと出会いました。

(であった花と蝶)

   

ガクウツギ

   

キリンソウ

   

サワギク

   

ギボウシ。西峰山頂近くです。トンボが多数飛んでいました。

   

ウツボグサ

   

   

ホタルブクロ

   

カワラナデシコ

   

キバナノヤマオダマキ

   

東峰にいたキアゲハ  

   


守屋山登山 (1,650m 長野県伊那市)(1)

2016-07-21 19:40:35 | 登山・ハイキング

7月17日(日)に半日ほど空いたので、曇り空だったのですが、守屋山(標高1,650m)へ行ってきました。飯田市への単身赴任時に伊那から諏訪に抜ける国道152号線の杖突峠を通るたびに気になっていた山です。守屋山は、展望が良いそうですが、天候からそれは期待せず、花を楽しみにゆっくり登ることにしました。

中央道諏訪インターから登山口が近くて交通の便がよいせいか、駐車場には10台以上の車が停まり、10人ほどの団体の登山者にもあいました。安全で足に優しい道で、ファミリー登山にも最適な山です。歩行時間は、上り1時間26分、下り1時間16分で合計2時間42分。曇りなので眺望は得られませんでしたが、そう暑くなく快適な里山登山でした。

【行 程】

安曇野市自宅発 6:45 (安曇野インター~中央道諏訪インター経由、途中コンビニで買物)
守屋山登山口駐車場(杖突峠)着 7:55 

杖突峠登山口出発 8:06
キャンプ場登山口 8:35  
立石登山口への分岐 9:05   
東峰山頂 9:10  
西峰山頂 9:31~9:41 (山頂休憩)

西峰山頂発 9:42
東峰山頂 10:00 
立石登山口への分岐 10:06
キャンプ場登山口 10:29
守屋山登山口駐車場(杖突峠)着 10:57

駐車場発 11:00
安曇野市自宅着 13:00 (途中、安曇野市豊科の湯ったり山の神温泉で入浴)
 

(往 路)

   

守屋山登山口の案内標識。諏訪から伊那高遠方面を写しています。

   

駐車場は広く余裕があります。

   

駐車場の左手から通じている林道を少し歩きます。

   

標識に従って、守屋山を目指します。

   

しばらくは、ぬかるみやすい道でスリップに注意しながら進みました。

   

すぐ乾いた土のところに出ます。

   

林道との交差に出ます。以前は、また森の中に入っていけたのかもしれませんが、通行止めになっていて林道を左手の方に行くように指示が出ています。

   

林道は少し下っていますが、間違いありませんでした。

   

左に下りて、ザゼンソウコースを辿りました。近道でもあります。

   

木道と小川があって、気分転換になります。春のザゼンソウが咲いている時にくれば一層よいと思われます。

   

キャンプ場の前に出てきて、右に進みます。

   

守屋山のキャンプ場登山口。

   

しばらくいくと、アーチが出てきて気分が増しました。

   

土の感触のよい快適な道です。

   

左下をみると、どうやら御柱の木を伐りだしているところでした。木槍が聞こえてきました。

   

途中、展望はあまりありませんが、白樺の木が出てきたり、花もあって楽しい道です。

   

この標識あたりまで、緩い傾斜の道が続きます。

   

   

「胸突坂」との表示がありました。ここから少し急ですが、そう長くは続きません。

   

鎖もありますが、使わずに登れます。唯一といっていい岩の上を歩く場所です。

   

振り返って撮っています。立石登山口との分岐点です。この写真で左の道から上がってきています。尾根道を進みます。

   

山頂が近くなりました。

   

守屋山山頂の東峰です。

   

多分、八ヶ岳方面だと思いますが、雲に隠れてわかりません。天気次第ですが、東峰も展望がききます。

   

守屋神社の奥宮。

   

東峰から西峰に向かう尾根道。

   

ブナの木。

   

カモシカ岩が道の右側にあります。そこにカモシカがいることが多いそうです。

   

西峰の手前にあるラビットハウス。避難小屋として使えます。

   

山頂は開けています。

(守屋山西峰 頂上)

   

守屋山の頂上。360度の展望がききます。

   

一等三角点。

   

天候が悪いですが、とりあえず写してみました。どの方角を撮ったのか不明になりました。

   

これは、諏訪市方面だと思います。

   

   

(2)へ続きます。(2)では、復路、出会った花と蝶を掲載します。


オスカー・ピーターソン REUNION BLUES

2016-07-20 21:41:28 | ピアノ

先週、東京上野のビジネスホテル「水月ホテル 鴎外荘」に泊まりました。このホテルは、敷地内に明治の文豪・森鷗外の旧居を保存していて、名作「舞姫」を執筆した部屋や庭があり、部屋は「舞姫の間」として一般にも利用されています。せっかくなので、建物正面から写真を撮ってみましたが、よく保存されています。鴎外はドイツへ留学して、その体験をもとに小説を書いています。ドイツ録音のアルバムです。

OSCAR PETERSON (オスカー・ピーターソン)
REUNION BLUES (MPS 1971年録音)

   

オスカー・ピーターソン(p)は、かなりドライヴするけど、ブルージーさはそう強くないので、そこにミルト・ジャクソン(vib)が加わると、いわゆるグルーヴィーで最高のモダンジャズが出来上がります。リユニオン・ブルースというタイトルは、「Very Tall」(Verve)という作品を二人が以前に作っているので、再び邂逅したといった意味でしょう。

メンバーは、オスカー・ピーターソン(p)、ミルト・ジャクソン(vib)、レイ・ブラウン(b)、ルイ・ヘイズ(ds)。オスカー・ピーターソンは、バリバリと弾きまくっている曲もありますが、ミルト・ジャクソンやレイ・ブラウンをかなり立てていて、二人をフューチャーする場面が目立ちます。録音がよくて、ピーターソンの粒立ちのよい音の素晴らしさがよくとらえられています。

曲が面白いです。ローリング・ストーンズのヒット曲「Satisfaction」、ベニー・カーター作「Dream of You」、ミルト・ジャクソン作「Reunion Blues」、ライオネル・ハンプトン作「Red Top」に、スタンダードの「Someday My Prince Will Come」(いつか王子様が)、「A Time For Love」、「When I Fall in Love」(恋に落ちた時)の全7曲。ストーンズのヒット曲のジャズ化には、初めてこのアルバムを聴いた時にはびっくりしました。

ハードなスイングや室内楽的なからみ、そしてソフトなバラードまで、引き出しの多さと柔軟性があるのは、この顔合わせだからでしょう。ストーンズの「Satisfaction」は、アップテンポで、両手によるユニゾンも軽々とこなしていくピーターソン(p)の 高速ソロに興奮させられます。ノンビートで出て、途中から軽妙にスイングする「A Time for Love」、ジャクソン(vib)の書いたテーマやソロがグルーヴィーで楽しさ溢れる「Reunion Blues」、レイ・ブラウン(b)がロマンチックに旋律を綴る「When I Fall in Love」などと捨て曲無し。

【森鴎外居住跡】

水月ホテル鴎外荘ホームページ:ohgai