安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

安曇野アートヒルズミュージアム内『エミール・ガレ美術館』 (安曇野市穂高有明)

2019-11-25 20:02:00 | お出かけ・その他

安曇野の美術館、ギャラリー巡りの4番目は安曇野アートヒルズミュージアム内のエミール・ガレ美術館です。今までの3つは次のとおり。

ギャラリー・シュタイネ
絵本美術館 森のおうち
碌山美術館  

今回の安曇野アートヒルズは、「ガラスを楽しむすべてがここにある」をコンセプトにエミール・ガレ美術館、吹きガラス工房、ガラス関連ショップ、ガラス制作体験スペース、レストラン、安曇野お土産処などを備えた大型の施設です。多分、安曇野有明で最も人が集まる施設だと思います。

エミール・ガレ美術館は、大きな施設ではありませんが、「黄菖蒲文花瓶」や「蜻蛉文花瓶」など素晴らしい作品があって、ゆっくりと見て回りました。入館券とレストランのデザートとお茶がセットになったガレチケを購入し、観終った後は、コーヒータイムを楽しみました。

この大きな看板が目印です。

安曇野アートヒルズミュージアム。

入口。

入口の前には、キャンドルがたくさんおいてありました。イベントに使用するのでしょう。

入口を入ると廊下の左右には、ガラス製品などの展示があります。

安曇野切子がありました。安曇野で、このような製品がつくられているのは、初めて知りました。

入ったところは2階のショップでした。

いろいろなものが売っていて、これは、ガラスペンです。

古いベネツィアガラスも販売しています。

ヨーロッパで現在作られている製品もありました。

アクセサリーも豊富にあります。女性好みの品物がたくさんあるようです。

中二階にある安曇野おみやげ処。ワインやお菓子など品揃えが豊富です。

ガラス制作体験スペース。

本館1階の吹きガラス工房。実際に制作が行われています。

工房内。

こちらの工房で制作された器などが販売されていました。

二階から工房の中を観ることができます。

【エミール・ガレ美術館~レストラン】

入口。

中は撮影できないので、代わりに受付においてあった、絵ハガキを撮影。後方左端の「パヒュームランプ」や後方右から2番目の「黄菖蒲文花瓶」などの実物がとりわけ印象に残りました。

エミール・ガレ作 「蜻蛉文花瓶」(とんぼもんかびん)

   

入館券とレストランのデザート・コーヒーがセットになったガレチケの案内。

本館2階、イタリアンレストラン「Quindici」の入口。

店内。

窓からは、北アルプス方面が眺められます。大町方面の山(後立山連峰)は、冠雪していました。

レストランのテーブルには、キャンドルがありました。

   

アップルパイと珈琲を注文。

安曇野産のリンゴを使っているようです。林檎たっぷりで美味しい。

【安曇野アートヒルズミュージアム エミール・ガレ美術館】

住所:長野県安曇野市穂高有明8161-1
電話:0263-83-5100 (安曇野アートヒルズミュージアム代表番号)
ホームページ:エミール・ガレ美術館 (安曇野アートヒルズミュージアムのページです) 


かつ時 豊科店 (とんかつ 安曇野市豊科南穂高)

2019-11-24 20:02:01 | グルメ

安曇野インターの近くにあるとんかつのお店「かつ時」は、10年くらい前に入った時には料理が今一つで、その後は寄ることもなかったのですが、先日、夕食に使ってみたところ、内装、メニューともに一新されていて、料理もまずまずで驚きました。

「かつ時」は、ステーキ宮などを展開するアトムグループが経営するファミレスの一つで、季節限定メニューを設定するなど、グループならではの経営を行っているようです。立地も便利なので、他に思い浮かばない時など入ってもよいお店でした。

外観。

入口。到着したときは、外にもお客様が待っていました。

一人だとカウンター席に案内されます。

席と席の間には仕切りがあり、家族連れによいかもしれません。お客様が帰ったところを撮りました。

注文はパネルで行います。牡蠣が美味しそうだったので、牡蠣フライとロースカツ定食を注文。

牡蠣フライとロースカツ定食。味噌汁はあさり汁です。

ロースカツは柔らかいものでした。

ゴマも付いてきます。

牡蠣フライ。パン粉つけすぎで、揚げすぎの感じもありました。

タルタルソースは量が多くたっぷりで、サービスがよいです。

パネルには、温泉卵を使ったソースの案内がありました。初めて見ましたが、いろいろ工夫するものだと感心。

「旨い豚を探す旅」というコンセプトで、日本各地の銘柄の豚肉を提供しているようです。

   

12月5日からは、かごしまの黒豚の料理の提供が始まるようです。

【かつ時 豊科店】

住所:長野県安曇野市豊科南穂高111-1
電話:0263-73-0087
ホームページ:atom-corp.co.jp (アトムグループのお店紹介のページです。)


テディ・エドワーズ「FEELIN'S」とジャズが流れる洋食店「バックドロップ」の話題

2019-11-23 20:49:20 | テナー・サックス

ジャズの流れる洋食屋「バックドロップ」には、月に2回ほど寄り、マスターとジャズや四方山の話をして楽しませてもらっています。先日、夕食時に訪れたところ、魚定食がメニューにあるのに気づき、鮭定食をいただきました。居酒屋といってもよいお店なのですが、メニューが豊富で感心しました。曲がバラエティに富んでいるアルバム。

TEDDY EDWARDS (テディ・エドワーズ)
FEELIN'S (Xanadu 1974年録音)

   

テディ・エドワーズ(ts, 1924~2003年)は、活動期間が長く1940年代から2000年代にかけて多くのリーダー作を残しています。ハードバップにソウルフルな味付けをした演奏は結構好きで、ミルト・ジャクソンとレイ・ブラウンのバンドのサイドメンとして録音した「That's The Way It Is」(Impulse)などは忘れられません。

このアルバムのメンバーは、テディ・エドワーズ(ts)、コンテ・カンドリ(tp)、ドロ・コーカー(p)、レイ・ブラウン(b)、フランク・バトラー(ds)、Jerry Steinholz(conga & Percussion)。伝統的なジャズの退潮傾向の影響を受けてか、エドワーズの7年ぶりのリーダー作です。コンガ奏者を加えて、ラテン色も出しています。

曲は、テディ・エドワーズの自作が「Bear Tracks」、「April Love」、「Eleven Twenty Three」、「The Blue Sombrero」の4曲、レイ・ブラウン作「Ritta Ditta Blues」、スタンダード曲の「Georgia on My Mind」の全6曲。テディのオリジナルはなかなかよく、ボッサの「April Love」や、そこはかとない哀愁が漂うラテンリズムの「The Blue Sombrero」あたりは魅力的です。

テディ・エドワーズのうねるような骨太テナーサックスが存分に楽しめます。「Birks Works」に似た曲想の「Bear Tracks」では、テディ(ts)が合いの手を太い音で入れていてユーモラスで、「April Love」では軽快でスムースな乗りをみせます。「Georgia On My Mind」はバラードですが、かなり力強くてノスタルジックという感じがしないのが面白い。「The Blue Sombrero」は、お祭り気味の楽しい曲で、テディ、コンテ・カンドリ(tp)ともにノリノリのソロをとっています。

【ジャズの流れる洋食店「バックドロップ」】

住所:長野市上千歳町1137.5
電話: 026.237.8887
ホームページ:back-drop.jp

外観。

グランドピアノが置いてあり、ライブを盛んに行っています。ライブ情報は、ホームページにあります。

壁には、ジョン・コルトレーンの写真とライブのお知らせ。板橋文夫などの一流ミュージシャンが出演します。

スピーカー。

   

当日かかっていた、ジャッキー・マクリーンの「Steeplechase」(New Jazz)。1963年に「Jackie's Pal」(Prestige)の‎再発としてタイトルを代えて出されたレコードですが、すごくよい音がして驚きました。

鮭定食。

魚を焼いて出してくれる店が少なくなっているので、ありがたい。

食後の珈琲です。


絵画も素晴らしい碌山美術館 (彫刻・絵画展示 安曇野市穂高)

2019-11-22 20:02:33 | お出かけ・その他

碌山美術館は、彫刻家の荻原守衛(碌山)の作品と資料を永久に保存し、一般に公開するために1958年に開館した施設です。碌山の生地である穂高に建設され、碌山の作品ばかりでなく、関係の深い芸術家の作品をあわせて蒐集保存している、安曇野を代表する美術館です。

今回、10年ぶりくらいに訪れたのですが、碌山が残した絵画にも素晴らしいものがあり、デッサンはうまいのは当然として、絵(油彩)も趣のあるものがあって、彫刻作品とともに見入りました。他にも、高村光太郎や戸張孤雁、中原悌二郎の彫刻などみどころたくさんです。

彫刻を展示している碌山館(設計:今井兼次)。入口を入ったあたりから撮影。

野外にある彫刻「労働者」(1909年制作)。

碌山館の入口左には井戸がありました。

ストーヴに火がありました。

これらの彫刻は、すぐそばで見ることができますが、撮影禁止です。パンフレットをコピーしてみましたが、ホームページにきれいに掲載されています。

杜江館を手前から撮影。

杜江館の1階には、碌山の油彩やデッサンが展示してあります。2階は図書資料室です。

これらの絵は、中村屋サロン美術館で行われている企画展に貸出中でした。ホームページに代表作が掲載されています。気に入った「波止場」は実物を見たかった。

杜江館の2階から碌山館を撮影。

第一展示棟。高村光太郎、戸張孤雁、中原悌二郎等の作品を展示してあります。

パンフレットからです。

野外彫刻。

第二展示棟。常設展示の他に期間を設け、荻原守衛に関係する作家の特別展や各種の企画展が開かれています

柳 敬助展が開かれていました。

グズベリーハウス。DVDの上映・ブロンズ鋳造の資料展示があります。

グズベリーハウス内部。温かでした。

   

グズベリーハウスにチラシが置いてありまし。現在、中村屋サロン美術館(新宿中村屋ビル3階)で、彫刻家への道という企画展が開催されています。

建物の南側には、柿がつるしてありました。この場所なら、よい干し柿ができそうです。

ミュージアムショップ入口。

   

荻原守衛の生涯について記してある小冊子を購入。

 

駐車場は、道の南側になりますが、広いです。

秋も終わりかけなので、車が少ないです。

【碌山美術館】

住所:長野県安曇野市穂高5095-1
電話:0263-82-2094
ホームページ:rokuzan.jp


磯田道史著「武士の家計簿」(新潮選書)

2019-11-21 20:00:20 | 読書

映画『武士の家計簿』は、森田芳光監督により製作され、2010年の公開当時評判になったと記憶していますが、その原作の磯田道史著「武士の家計簿」(新潮選書、2003年発行)が面白そうだったので、購入し読んでみました。

   

著者の磯田道史さんは、1970年岡山市生まれで、慶応大学文学部博士課程修了、茨城大学准教授、静岡文化芸術大学教授を経て、現在、国際日本文化研究センター准教授。専門分野は日本史学。

(目 次)

はしがき 「金沢藩士猪山家文書」の発見

第一章 加賀百万石の算盤係
第二章 猪山家の経済状態
第三章 武士の子ども時代
第四章 葬儀、結婚、そして幕末の動乱へ
第五章 文明開化のなかの「士族」
第六章 猪山家の経済的選択

(概 要)

一般向けの新書ですが、興味深くて一気に読了しました。本書は、金沢藩士猪山家の家計簿に焦点をあて、江戸時代から明治・大正にかけて、武士・士族がどのような日常生活をおくったのかを描いたものです。約37年間にわたる家計簿などが残されていて、著者はそれを読み解き執筆しています。

(感 想)

猪山家は加賀藩の「御算用者(ごさんようもの)」で、会計のプロであるので、詳細な家計簿がつけられたようです。猪山家は例外的な出世を遂げますが、武士は世襲が基本ではあるものの算術が関わる職種は例外で、比較的身分にとらわれない人材登用がなされていたと記されいます。

幕末の当主の猪山成之は、兵站事務の腕を買われて、新政府にヘッドハンティングされ、後には日本海軍の会計担当になります。明治7年時点の年収は、現在に換算して3600万円で、これに対し官員になれなかった士族は年収150万円で、親戚の間でもすごい格差が出ています。

薩長派閥を中心とする新政府の役人は高給取りでしたが、その中に成之が入れたのは実務能力の発揮によってであり、明治維新を経て能力がより評価される時代になったことをうかがわせます。当時、猪山家では子の教育や資産投資について、将来的な観点から方針を立て、合理的なので感心しました。

ドラマとしても面白く映画化されたのもうなづけました。