Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

村上春樹と筒井康隆

2007年08月25日 21時54分56秒 | Weblog
 TIME8月20日号に
Novelist Haruki Murakami is Home at Last
と題された記事があった。彼はいまや日本の文壇を象徴する大作家と海外には認識されているらしい。だが、彼の作品について、内容に深く踏み込んだ記事は、近年見たことがない。
 バーディーも学生時代、「ノルウエイの森」を斜め読みしたことがあった。そのときの感想は、
「登場人物に生気がない」
ということであった。吉本ばなな作品の登場人物もそうかもしれないが、ばなな作品の場合、少女漫画のキャラクター的ではあるが、それなりに「(うっすらと)血の通った人間」という感じがする。だが、春樹作品の場合、登場人物は完全に「人形」である。
 私にとって、村上春樹はバブルの象徴でもある。「ノルウエイの森」は、それまで文学におよそ無関心だった大学生が、ファッションの一部として買い求める商品となった。反面、春樹作品はハードコアの文学青年から忌避される存在となった。
 その後、村上氏は、バブルの崩壊に平仄を合わせるように、海外で生活を送るようになった。もともとアメリカ文学を専攻していた(ちなみに、バブル当時は英文科卒でも就職できた!)彼にとって、この時期が最も幸福だったのかもしれない。そのうちサリンジャーなどの翻訳が彼の本業となり、彼の翻訳本は、バブル時代を懐かしむ一部の層によく売れたようである。
 58歳になったその村上氏が、ついに日本に帰ってきた。バブルを克服した日本は、ようやくブルジョワ作家の住める国になったのである。
 ところで、バーディーは、筒井康隆氏こそが日本の文壇を代表する(というよりも、もはや存亡の危機にある日本の文壇を支える)大作家だと確信している。彼の仕事(断筆時代も含めて)は、常に新しい。登場人物は欲望の塊であると同時に常に愚かであり、誇張されてはいても、血が通っている。
 筒井氏は73歳。私の父とそんなに年も違わない。長生きして欲しいものである。
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夏の濫読生活

2007年08月25日 10時06分46秒 | Weblog
 学生時代から、夏バテして体が動かないときは、寝転がって文庫本を片っ端から読むことにしている。文字通り「一日一冊主義」の生活である。今年の東京は1995年以来の猛暑のため、バーディーの体もバテ気味である。そこで、新潮文庫や岩波文庫を手に取り寝転がることとなる。
 今手元にあるのは
「夢の世界」(エリス)
「ヘッセ詩集」
「ガラス玉遊戯」(ヘッセ)
「ガリヴァ旅行記」
「笑犬楼の逆襲」(筒井康隆)
「ヴェルレーヌ詩集」
「獄門島」(横溝正史)
「ヘッセ 魂の手紙」
「人を動かす」(カーネギー)
「TIME」
といったところ。
 ちなみに、つい先日読了したのが
人民は弱し 官吏は強し」(新潮文庫)。マイクロソフトジャパン元社長の成毛さんご推薦の星新一の名著である。
 日本という国においては、官が構造的に民を虐げるために正常な発展が妨げられる仕組みが極端なまで見事に描かれている。もちろん、これはフランスでもそうなのだけれど。
 
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BS生活

2007年08月25日 00時08分34秒 | Weblog
 宮古島のペンションに滞在し、昼間はドライブしながら各所のポイントでシュノーケリングを楽しみ、夜は食事のあとBSで懐かしいテレビ番組を見て過ごす生活を2、3日続けた。少年時代の夏休みとほぼ同じ生活パターンである。
 さて、BSといえば、実に面白い番組が多いのに驚く。例えば、
「悪霊島」「ウルトラマン」「タイムボカン」「スケ番刑事」「Gメン75」・・・。30代の人間にとって、これは見始めると止まらない番組のオンパレード。かくして毎日午前1時過ぎになってようやく寝付くのであった。
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