Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

善きこと

2007年08月10日 09時07分39秒 | Weblog
 ゲーテの詩の中でバーディーが選ぶベスト10に入るもののうちの一つが、「いましめ」である。
 
 いや遠くさまよい出でんとするか
 見よ、善きことはまこと近きにあり
 幸福をとらえるすべを知れ、
 幸福は常に手近にあれば

(高橋健二訳)

 「善きこと」とは、詩の常として多義的な言葉である。
 例えば人間の身体。やや主旨がすれるが、最近、渡辺淳一氏が、週間新潮に、小学生に向けて「どうして自殺をしてはいけないのか」を平易な言葉で説くコラムを連載していた。その中で「身体の細胞の一つ一つは、我々の意思とは全く無関係に、常に全力かつ猛スピードで生きる努力を続けている」ことを指摘していた。
 当たり前のことだが、ギリシャの格言にもあるとおり、人間は「髪の毛一つすら自分の意思で左右することはできない」のであり、要するに自分の身体は自己の所有物ではないのである。
 「身体」という身近にある「善き」ものをとらえることは、一つの幸福といえるだろう。

   
コメント
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