バーディーは、文芸批評のたぐいを読むのがすきである。というわけで、先週購入した柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方をちょぼちょぼ読んでいる。柴田元幸さんの発言部分が見たいのである。
そう思って読み始めると、もう一人の発言者が思いつきの発言を連発してこの本をダメにしている。特に、「ソ連邦・・・は敵であり・・・父親の代わりをしていた」(p76)とあるくだりは、論外というほかない。この人には、ソ連の存在とは関係なく、「父性の不存在」が近代日本の問題であったという認識がないのである。
単なる思いつきと、正鵠を射た批評との間の差は、限りなく大きい。
そう思って読み始めると、もう一人の発言者が思いつきの発言を連発してこの本をダメにしている。特に、「ソ連邦・・・は敵であり・・・父親の代わりをしていた」(p76)とあるくだりは、論外というほかない。この人には、ソ連の存在とは関係なく、「父性の不存在」が近代日本の問題であったという認識がないのである。
単なる思いつきと、正鵠を射た批評との間の差は、限りなく大きい。