西郷南洲遺訓
二七 過ちを改るに、自ら過つたとさへ思ひ付かば、夫れにて善し、其事をば棄て顧みず、直に一歩踏出す可し。過を悔しく思ひ、取繕はんと心配するは、譬へば茶碗を割り、其缺けを集め合せ見るも同にて、詮(せん)もなきこと也。
武士道の観点から興味深い一節である。
職業上の失敗については、この経験を将来に活かすべく、「あすなろノート」なるものを作成している人がいる。私もその中の一人である。
ところが、西郷隆盛は、「其事をば棄て顧みず」ただちに進めという。人間があまり長く生きなかった時代の特殊な教訓というべきか、あるいは現代でも妥当するのか、それは分からない。
二七 過ちを改るに、自ら過つたとさへ思ひ付かば、夫れにて善し、其事をば棄て顧みず、直に一歩踏出す可し。過を悔しく思ひ、取繕はんと心配するは、譬へば茶碗を割り、其缺けを集め合せ見るも同にて、詮(せん)もなきこと也。
武士道の観点から興味深い一節である。
職業上の失敗については、この経験を将来に活かすべく、「あすなろノート」なるものを作成している人がいる。私もその中の一人である。
ところが、西郷隆盛は、「其事をば棄て顧みず」ただちに進めという。人間があまり長く生きなかった時代の特殊な教訓というべきか、あるいは現代でも妥当するのか、それは分からない。