同じことばかり考える

　事件の被害者の方などを見ていて、精神的に参ってしまう人の共通点としては、「同じことばかり考える」というところがあるように思う。
　不幸な目にあった人は、自分に落ち度があったと感じると、「どうして自分はこんなことをしてしまったのか」と悩むし、落ち度がない場合でも「どうして自分はこんな目に遭わなければならないのか」といった具合に、ひたすら同じことばかり考えるようになってしまう。
　これは精神衛生上極めてよくないことであり、これだけで少なくとも性格が暗くなるし、仕事もはかどらなくなるだろう。だから、意識して別のことを考えるようにしなければならない。その間は、事件のことを忘れていられるからである。
　やはり、人生においては「忘れる」ということも重要なようである。