近年の「立法爆発」で法律は「スパゲティ状態」の限界に
「近年、法律の現場では「立法爆発」という現象が起きている。法律の制定が増加しているだけでなく、法改正も増大しており、文書量も増えている。このような立法環境の変化は、法律条文の形式的なミスを引き起こすだけでなく、条文の内容にまで影響を与えており、その深刻さは時代とともに増している。従来の法律の条文のあり方や官僚・法曹界によるチェックだけでは限界にきており、新たな条文のあり方や国民を巻き込んだオープンな法律のあり方が求められてくるのではないだろうか。」
「年金制度改革関連法では、「43条に新たに43条の2~5を付け加え、年金の給付額を抑制する『マクロ経済スライド』の内容を盛り込んだ」が、「44条は手直ししなかったため、(44条の条文における)『前条』『同条』は、新たに加わった43条の5を示すことになり、上乗せ支給の法律上の根拠がなくなってしまった」(2004年6月23日、朝日新聞「年金改革法、条文ミス 支給根拠、不明確に」)というもので、対象者320万人に影響が及ぶことになった。さらにその後、新たに同法で40箇所のミスが見つかり、条文の参照先を誤る同様のミスのほか、引用する法律の名称を誤るなどのミスも見つかった。」
全く他人事ではないが、「行政国家現象」の行きつくところを見た気がする。
行政立法が爆発的に増加し、一般人だけでなく法曹関係者にとっても何がどうなっているか分からなくなってしまっている。しかも、税法や社会保障法の領域では立法ミスが散見される状況である。
まずは、理念を謳うだけの「〇〇推進法」を廃止するところから始めてみるのはどうだろうか。
「近年、法律の現場では「立法爆発」という現象が起きている。法律の制定が増加しているだけでなく、法改正も増大しており、文書量も増えている。このような立法環境の変化は、法律条文の形式的なミスを引き起こすだけでなく、条文の内容にまで影響を与えており、その深刻さは時代とともに増している。従来の法律の条文のあり方や官僚・法曹界によるチェックだけでは限界にきており、新たな条文のあり方や国民を巻き込んだオープンな法律のあり方が求められてくるのではないだろうか。」
「年金制度改革関連法では、「43条に新たに43条の2~5を付け加え、年金の給付額を抑制する『マクロ経済スライド』の内容を盛り込んだ」が、「44条は手直ししなかったため、(44条の条文における)『前条』『同条』は、新たに加わった43条の5を示すことになり、上乗せ支給の法律上の根拠がなくなってしまった」(2004年6月23日、朝日新聞「年金改革法、条文ミス 支給根拠、不明確に」)というもので、対象者320万人に影響が及ぶことになった。さらにその後、新たに同法で40箇所のミスが見つかり、条文の参照先を誤る同様のミスのほか、引用する法律の名称を誤るなどのミスも見つかった。」
全く他人事ではないが、「行政国家現象」の行きつくところを見た気がする。
行政立法が爆発的に増加し、一般人だけでなく法曹関係者にとっても何がどうなっているか分からなくなってしまっている。しかも、税法や社会保障法の領域では立法ミスが散見される状況である。
まずは、理念を謳うだけの「〇〇推進法」を廃止するところから始めてみるのはどうだろうか。