琥珀色の空気

ハンドワーククラブにて。

鍋敷きを作る人が結構います。
私も毎日必ず使うフェルトグッズと言えば、鍋敷き。
この単純な四角いのが結局使いやすい。
小さいのはコースター。

　　　　　　　

午前中だけ来れる彼女。ハンドワーククラブが始まった頃からの長い付き合いだ。
この頃私がちょっと困っていて、それについて心配して声をかけてくれた。
何だかぶち当たっていた硬く厚い壁が柔らかくなったように感じた。
って言うか、厚い壁にわざわざぶち当たりにいく必要はないな、と言う事。
なんとかやって行けそう。
心強い、姉貴のような存在。ありがたいとしみじみ思う。

午後のひと時。
ふと気付いてみれば、みんなすごく集中して作業をしている。
静か。
そして私は殆どすることがない。
みんな熟練さん達だ。

空気の密度が大きい。温かい。
静かだけど暇なんじゃなくて充実している。
誰も話をしなくてもつながっている感じがある。
心地いいな。

子どもの頃に見たアニメの話などで大盛り上がりの時もあるけど、
こんな静かな瞬間も大切な時間。

ひたすら自分の作業に集中して、夢中で一日過ごして
終わった時に「は～、スッとした！」と一人が言う。

お酒の事だけじゃなくて、日頃頭や胸に抱えているいろんなモヤモヤも
夢中で作る事で忘れたり飛んで行ったりするらしい。

ちょっとした集中、それから結構汗をかくような体力。
だからフェルトが人気なんだと思う。

「私も楽しかった！」って言うと、患者さんが笑う。
でも本当だ。
今日も楽しかった。
帰りの電車でもその気持ちを反芻する。