季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

お茶の道

2021-03-12 17:33:00 | 暮らし Daily life
行きたかった展覧会がこの週末でお仕舞いだと聞いた。
ちょうど行ける時間が出来たので向かう。
駅の近くじゃなかった、ちょっと入り組んでいるところにある。




生花を習ってみて、茶道にも興味が出てきた。
それでクリニックの患者さんで茶道に長けている方が居るので、少しずつ習っています。

それはなんの気はなく「帛紗を捌くところを観てみたい」と私が言ったらやってくれたのがきっかけ。
やっぱり長年茶道を嗜んでいる人の仕草が美しい。
それでそれだけでも習ってみたいと思って、お昼休みに10分だけ教えて欲しいと言ったら「良いよ!」と言ってくれて
それで毎週の10分のお稽古が始まりました。
私もAmazonで帛紗を買いました。そんなに高くなかった。
私が忙しい時は出来なかったりだけど、大体少しずつでも習って
うちでも弁当包みを畳む時など、お稽古の仕草をやってみたりして練習しています。
帛紗も新しいし慣れてないし習っても忘れるし。本当に毎週同じことを少しずつ慣れて進んでいる感じです。
でも茶杓を拭くところも棗の扱い方も入ってきて、少しずつふくらんでいます。

私はカフェインに弱いのでお茶が飲めない。それが難点。
それでもこうやって習って、茶葉の種類の話や器の話なども聞いていると
習うのがとても楽しい。面白いです。

そんなこんなで興味が全開で向かった美術館。
季節の花やもてなしの話も面白く。
もちろんそれぞれの茶道具の素晴らしさ。

とりどりの茶道具を観ながら、高そうだな、やっぱりお金持ちの趣味なのかな?
と思った。

逸翁とは小林一三氏のこと。
茶道を愛し芸術を愛した実業家。
阪急電鉄を起こし、それと共に住宅地や行楽地も開発してこの地域そのものを作り上げた
いわば北摂の神様みたいな人。
その人だからお金をたっぷり使って茶道をしたのだと始めは思ったのだけど

違った。
どんな経済状況でも茶道を楽しめることを目指して色々と画策した人だった。
もちろん茶道を通して経済界のつながりを豊かにしたりもしていたんだけど
それはそれですごいなと。

俄然小林一三氏にも関心が向く。

近くに小林一三記念館があるので行きました。
展示と邸宅を観れる。




邸宅は和モダンな重厚な建築。そして庭が本当に素敵。豪華と言うより本当に落ち着くひっそりとした庭。
1番素敵だと思ったのは妻の部屋。
2階の1番良いところにあると思う。
庭の景色が良く見える。お風呂が洋風のピンクで素敵。バスルーム。
縁側が広くてゆったり、床の間が広くて素敵。細部にまで洒落た趣向が観られて奥様のことを本当に大事にしていたのだなと思う。


1人の人がこれほど大きな事業に関わると言うのが本当にすごいなと思う。
ただのお金持ちではなかった。金儲けだけだったらこれほどまでに出来ないと思う。
暮らしを作る。人々の人生の基盤を整える。
北摂に住む誰もがその恩恵を受けている。知っても知らずでも。

阪急電車があんなに素敵なのもやっとわかった。
初号機がなんと木製。シートには上等の家具用の布を使った。
その名残が今も。

一つ一つの話が映画のようだった。

その大きな仕事をするために、この邸宅を心地よく体も心も和むところにしたのだろう。
自分の人生の核も大事にすればこその大物。それが感じられて本当に感動しました。

私の茶道がこれからどんな風になるのかわからないけれど、
私なりに深めて行きたい。生き方と相まって。
色々観て聞いて考えて、今は茶道が生活や生き方そのものの包括的な芸術だと思うので。

それにしてもお茶が飲めないのが悔しい。
ここに来て!





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