明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

再燃  


自転車を車で運んでの何度目かの旅行で、蓼科の友人の別荘から出発そうそうの坂で全員討ち死にし、以降解散状態の自転車クラブ。イタリア帰りで熱帯魚仲間でもあるHの提案で、全員30代ということでトレンタクラブと命名され、サドルに取り付ける銀製のレリーフまで作ったものだが。あれから十数年経ち、私に自転車熱が発症した。 だれかが何かのきっかけで再燃する。そして友人等に、あの頃と今の事情がいかに違うかを語り、道具が格段に良くなったかを語る。俺はもういいよ、などといっている連中も、つい書店に寄り、雑誌を買ってしまう。もともと嫌いではないので、次に会ったときには、すでに最新事情が頭に入っている。というわけで、Hはすでにその気になったようである。そのことについて飲もうと連絡がくる。これは私が彼に、熱帯魚熱を再燃させられた時と同じパターンである。 もう一人のKは、なんでもカタログ集めから始めるというのは10代の頃から変わらない。今のところ、カタログは見ないと抵抗しているが、私の送ったHPの折りたたみ自転車の映像を見てしまった。私は彼が、組み立てる時のカチャカチャいうメカニカルな音に反応する事は判っている。寝ている連中を一人ずつ起こしていく私。志村喬かユル・ブリンナーの役回りであろうか。もっともメンバーは七人もいない。

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