明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



近所の定食屋で朝昼兼の食事。ここは真ん中の席が客と向かい合わせになっており、上から下がった仕切りがあって、相手の胸元から下しか見えないようになっている。向かいにはおそらく60すぎの女性が坐ったのだが、座る時に、ピンクのようなオレンジのようなジーンズのチャックが全開なのが見えた。相手が男性ならどうでもいいが、女性の場合、人前で気が付いた時のことを考えると、店を出るときに女性店員に耳打ちでもしておくべきなのであろうか。 店員とのやりとりを聞いていると、ごく普通の女性のようであったが、食事を始めてしばらくすると、なにやらブツブツとつぶやきだした。何をいっているのか判らないが、何かに対して怒っている様子なのは伝わってくる。かと思ったら、こらえ切れないような様子でクククと笑っている。実に楽しそうである。私はこの女性が、例えば世間が浴びせる奇異なものを見る視線や誹謗中傷など、ものともしないタイプと判断した。それにああやって、何かを“受信”している可能性さえある。黙って店を出たのであった。
夕方、編集長より次号特集人物が、ようやくYに決まった旨のメール。それにしても今時、Yを特集するフリーペーパーというのも実にシブイ。誰でも知っている人物から、これからよりディープな人物を扱う機会が増えていくのであろうか。
 
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