明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
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贔屓復活
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2010-08-13
相撲協会の新理事長が、元大関魁傑の放駒親方に決まった。めでたい。優勝二回の大関だったが、以前から理事長には放駒がいるだろう、と思っていた。魁傑といえば何しろ常識人である。休場は負けと同じだと、怪我だろうと出場し続け大関を陥落し、数場所後に再挑戦の後復帰。始めの大関昇進の時は異論もあったようだが、当時の理事長春日野が、その人間性を買ったという話である。花籠親方夫人が魁傑を“常識人の一言に尽きる。あの若さで、常に相手の気持ちや立場を考えて行動しているのを見るに付け、教えられる思いすらする”と評したくらいの人物であるから、理事長にはうってつけである。育てた横綱がまたガチンコの大乃国だし。話しているのを聞いていたって、もごもごと要領の悪い北の湖あたりと違って明晰である。今の相撲協会にとって、世間に肝心なことをちゃんと伝えられる理事長が必要であろう。 現役時代は柔道のクセが抜けず、足技にこだわるところがあり、下半身が相撲取りらしくなかったが、私はとにかく魁傑が好きであった。贔屓がいるといないとでは、相撲を観ていて面白さが違う。魁傑が理事長になったとなると、相撲全体を応援せずにはいられなくなるだろう。
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