明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



拙著『ObjectGlass12』の稲垣タルホについての文で、子供の頃叱られて家の外に出されていたとき、月が立体的にボールが浮いてるように見えた、と書いたが、あれは月食だったんじゃないか、という気がしてきた。 荒木貞夫の色紙届く。二・二六事件の青年将校は、皇道派の荒木、真崎等の上官に利用された、という見方が多い。そういう面は少なからずあったろうが、どうも納得できない。当初時期が悪いと決起を躊躇した安藤輝三の、毎日何時間も動かず熟考し悩んでいた姿を考えると、それではあまりにも可哀相な気がする。一日図書館。
K本で軽く飲んでT千穂へ。Kさんがカウンタ-でジャンパーの左の袖だけ腕を通さず飲んでいる。「小林旭つけねらってる殺し屋みたいだね」。ウソ。今日レントゲンの結果、骨がくっつき始めている、といわれご機嫌である。今日K都行かない?K都は二人以上じゃないと入れない店である。躊躇していると「なんで今日ダメなの?」Kさんの目が光る。オジサン立ち直るのが早すぎるよ。「香水のガム買っていこうかな」。自分の娘みたいな齢のお目あてに、ハグしてもらおうという魂胆である。Kさんのいう香水とは良い匂いの、という意味で、良い匂いはなんでも香水である。K都には戦闘機が好きだと、自衛隊機を見学に行ったという娘がいた。すかさず携帯のF104に乗る写真を出すKさん。店も終り、Kさんのお目当てとO田に行くが、今日も随分Kさんの煙草の煙を吸った。喉も痛い。先に帰る。その後ハグはしてもらったろうか。どうせならベア八ッグで背骨まで折られてしまえばよい。



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