5年ぶりの個展は『男の死』というタイトルではあったが、案内にいただいた内藤三津子さんの文章ですでに心配され、周囲も危惧するような内容はなく、“真面目にやり過ぎるとどこか可笑しい”という私の作風が炸裂したものとなった。これは意図したものではなく自動的にこうなる傾向にあるが、これは女性を制作するには向かず、男性を制作する場合にのみ有効である。特に三島自体が真面目にやり過ぎな人物なので、力石と矢吹ジョーのクロスカウンターの打ち合いのように威力が倍増したと思われる。(この理屈が小学生以来よくわからないのだが)三島は様々なことを告白しているので、いくらでもやりようがある。私は実際、真面目にやり過ぎる人や物が大好きであり、やり過ぎず、ほどほど、などというと不真面目で不誠実に感じてしまうタチである。 個展の終了間際、気温の急激な変化、疲れもあったろう、風邪をひいた。喉に違和感を感じた時点で薬を飲もうとしたら、鈴木邦男さんの突然の御来廊で、すっかり忘れてしまった。しばらく安静にしているつもりだが、少しずつ今回の出品作をHPにアップし、制作工程など留めておきたい。以前も書いたが、私は子供の頃、頭に浮かんだイメージは確かに頭の中にあるのに、どこへ行ってしまうのだろう、と不思議であった。私の創作行為とは、そのイメージを取り出し、“やっぱり在ったな”と確認することである。よって確認してしまえば役目は終了とばかりに急激に愛着が薄れていくので、早めに当サイトに記録を残しておかなければならない。
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