椎根和さんの事務所へ平凡パンチ時代の三島由紀夫の写真を拝見に行く。午後二時に広尾駅。電話で場所を伺い向かう。途中でもう一度。「東に向かって~」空を見上げて太陽を探す。それで東が判るなら方向音痴といわない。外まで迎えに来ていただきなんとか。 椎根さんの著書で見る三島の写真は、あきらかに他の三島と違う。筋肉に力が入っていない、特に目が違う。普段の表情はこんな感じ、気弱な時の表情はこんな感じ、などと伺う。チェーンスモーカーで常に煙草に火が点いている。鼻から煙が出ていたりもする。それにベタ焼き(フィルムを並べた密着焼き)で、選択から漏れたカットがまた貴重である。三島に重なって頭だけ見えている寺山修司。 勝鬨まで飲みに行かれるというのでご一緒する。40年通っているという、品の良い割烹着姿のお婆さんの店。白髪葱を添えた酢に漬けた煮干が美味。かつてのマガジンハウス、雑誌全盛時代の話を色々伺った。なんとも豪快な時代があったものである。かろうじて『ブルータス』の表紙になっている。 椎根さんと別れ、T千穂~T屋へ。T屋では興に乗った女性が両乳房を露出。