明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



房総の神社の撮影に付き合ってくれた友人Kと、T千穂で飲む。今夜は怪談会がある。百物語という昔からある催しだが、よほど物好きが集まらないと百の話など続かないであろう。様子がわからないので食事を済ませ向う。東雅夫さんの話が終った頃に到着。会場は私とKが最年長のようで、女性が多く、スイーツまででて、オジサン二人には居心地が悪い。 百物語といえば、私の世代には大映映画における後の彦六、林家正蔵だが、趣が大分違い、この会は明るく笑いが絶えない。怪談の解釈も広く、町の変わったオジサンの話まで登場し、こうでないとなかなか百物語とはいかないであろう。 お化け、幽霊の類に関して、私はそんな物がいたなら、大空襲を経た東京は、そこらのトンネルや病院などとは怨念のレベルが違い住めるわけがないと思うし、金縛りも良く聞くが、世の中にはオッチョコチョイが多いものだ、と寝床で起きた怪異など、まともに聞く気にはなれない。だがしかし、否定派かというと、そうではなく、物心付いてからずっと興味深々、期待満々であり、靖国神社と道を隔てた画廊で撮影した、白い物が尾を引いて飛び回るネガフィルムは宝物である。シリーズ化されるはるか前の『新耳袋』のアンケートハガキに体験談を送ったおかげで、すっかり忘れていた頃に、『新耳袋』のお二人に、その話をするはめになった。こういうことをしているとレコーダーが良く壊れるらしく、三台を前に話したが、封をあけたテープには奇妙な音が入っていた。 結局、途中コンビニで買ったカンチューハイ一本のアルコール分だけで朝まで。

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