明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



寝る時は間違いなく眠くなって寝るので、おそらく目をつぶって十秒くらいで寝ているだろう。それはピストルで撃たれたかのようだ、といわれるくらいであるが、そのかわりに目が覚めるのが早い。それは今に始まったことではなく、歳のせいであろうが、がっかりするので、どのくらい寝たかは確かめないようにしている。今日も暗いうちに目が覚めてしまった。まるで老人である。おそらく8時間など10年以上寝ていないであろう。しかたがないので生存時間を稼いでいるのだ、と思い込むようにしている。 2時に近所のビジネスホテルで打ち合わせ。来年は江戸川乱歩没後50年であるが、某所で写真作品を展示することになった。それはそのまま収蔵されることになる。乱歩像もいずれ収蔵の可能性があるかもしれない。来月からの世田谷文学館の展示も05年に撮影し、収蔵された作品がふたたび展示される。私の家で冷たくされている作品を思うと、こうしてずっと見てもらえるのは有り難いことである。 作品が完成し、私の中にこんなイメージが本当に在った、ということを確認し、証拠を写真に納めてしまうと急速に醒めていってしまい、以後一瞥もくれない。昨年ネットで落札して到着したオンボロエレキギターの恨めしそうな様子を見て、私が子供の頃から飽きて駄目にしてきたギターが化けて出た!と思い、少々反省し、供養のためにも使えるようにしてもらった。あれ以来、私に冷遇されている過去の作品が可哀想に思えてきて、化けて出る前に全作品に陽を当てたいと考えるようになった。だいたいそろそろ君等の居場所がなくなってきているのだ。

過去の雑記

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