明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

一日  


午前中はエレキギターのコンデンサーをビンテージのワックスに覆われた物に換える。なんでこれで音が変るのか、理屈がさっぱり判らないが間違いなく変る。ピックアップを換える前に、まずコンデンサーであろう。それにしても自分の不器用さが嫌になる。半田ごてで配線の覆いを溶かしまくり。一本のギターは部品が細か過ぎて降参。 夕方トラックドライバーのSさんより飲酒の誘い。日曜のこういう場合、Sさんの先輩のKさんを呼ぶのだが、聞いていて面白くも可笑しくもない女性の話しかできない酔っぱらいの爺いはほっといて、ギター談義に花を咲かせることにした。彼は私より8歳くらい若いが、なんだか高校生に戻った気分でああだこうだ喋るのが楽しい。Sさんにしても、飾ってばかりだったギターをスタジオで一緒に弾くようになり、競馬、パチンコをすることがめっきり減った。良いことである。 居酒屋で飲んでいると最近特によくあることだが、焼酎が薄くて終盤にさしかかると飲みながら同時に醒め始め、こうなるといくら飲んでも無駄である。店を出た時にはすっかりシラフ。今日は何もせず寝るつもりでいたが、しかたがない。新作のイメージを考える。 今回は撮影効果を考え、河童の三郎に続き髪を繊維にすることに決めている。シチュエーションに応じ、髪の変化が効果を生むはずである。それというのも、今度の人物は自分が書いた作品のおかげで、私に酷い目に遭わされる予定である。大変なピンチに陥るはずで、髪が整髪されたままで居られるはずもなく、いかにピンチを迎えているか、その乱れ具合が表してくれるに違いない。それはあくまで撮影用であり、その状態では外には出さない。もう一つ。長年使い慣れた粘土を、肌の露出部分に限り、肌理の細かい粘土に換えることにした。

『世田谷文学館』展示中

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