頭部を作る場合、集中しすぎると客観性を失い、あらぬ方向にいってしまうことが多い。そのためには目を離すことも必用である。煙草を吸っていた頃は、煙草を吸う間が丁度良かったのだが。そこでギターを横に置いて、合間に練習することにした。そもそも私のギターの腕が上達しないのは、ろくすっぽコピーをしたことがないせいであろう。そこでインスト曲を決めてコピーを始めた。名人上手の類いは避け、スローテンポな曲と考え、ピーウイークレイトンを選んだ。となると凡そあれだろう、ということになろうが、自分のことを考えると果たされない可能性が高いので書かないでおく。ただ問題は、煙草の場合は自然と吸いたくなるが、ギターはそう都合良く、制作の途中に弾きたい気持ちが湧いてこないので、人形一体完成する頃には一曲弾けるようになる、なんて訳にはいかないだろう。 先日ヤフオクで探していた撮影用の小物を無事落札。1200円。撮影用であるから動く必用もなく、始めからジャンクで結構というわけでこちらの方は目論み通りであった。そして今回もある動物が必用である。私は向田邦子を制作した時、猫を粘土で作った。実に不細工である。これは本物を使うべきであった。特に毛がいけない。そこで植村直己で本物を使ったら、純毛が横にいるせいで植村直己の毛がどうにも粘土である。ベランダで自分の髪を撮影して貼付けた。太宰の時もそうであった。今考えると得策という気はしないが、植村直己に板橋を歩かせろなどと、無茶振りされる分、それにかこつけ普段やらないようなことを試した。この動物に関しては、フェイスブックで知り合いが丁度良いのを飼っているのを知ったので、なんとかなりそうである。
『世田谷文学館』展示中
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