明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



円朝と志ん生を出品中の深川江戸資料館の落語展を買い物ついでに観に行く。出品中の志ん生の台の下から志ん生の落語が聴こえるという趣向。私も制作中は完成したら一杯やりながら志ん生見ながら聴こうと思っていたものだが、出来てしまったらやりやしない。
昨日の私と今日の私は違う。まして4日前ならなおさらである。つまりご存知、“舌の根も乾かぬうちの前言撤回コーナー”である。江戸時代の彫物は墨と赤(朱)だけであると本職に訊いたが、時代物なのに今回は日本髪ではない。つまり当初からイメージ優先で行こうと決めていた。なにも事実に基づく理由がない訳である。我慢が出来ずに女郎蜘蛛に黄色を入れた。そもそも女郎の顔が小さ過ぎて目立たないので顔には白を入れていたし。何がウソを付くにはホントのことを混ぜるのがコツだ、だという話である。人にいわれるまえに自分でいう。個展会場でホンの数センチとはいえ、やっぱり黄色を入れるべきだった、と思いながら居るのは絶えられない。ネット上の画像をモニターで見るのとは今回は特に違うし。おそらく毒々しい黄色も手漉き和紙によって肌にさしたが如くの落ち着きをみせるだろう。

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載8回『昭和残侠伝“唐獅子牡丹”三島由紀夫』

深川江戸資料館 特別展『目で見る落語の世界』4月21日(土)〜5月6日(日)4月23日(休)三遊亭円朝、古今亭志ん生像出品

銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)4月23日(休)

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtubeより

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