明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



タイトル付けるのが苦手で、付けないことがよくあるのだが、今回はそれしかいいようがない作品ばかりである。青木画廊の告知ページが、なんと『円谷な女』になっていた。そいういえばそうする、と伺った気がする。 眺めていたら、どうせならおんなではなく、ムード歌謡のタイトルのように円谷なひと、と読んでもらうほうが良いような気がして来たのでふりがなを入れてもらうようお願いした。 横には大蛸が勝どき橋に絡み、メーサー砲はその目に照準を合わせ、航空自衛隊が女にまさに攻撃を加えん、としている時、これから風呂にでも入るかのように髪をまとめ平然としている女。その巨大なうなじには、円谷なひと、が相応しい。 夕方多摩美の中村隆夫先生みえる。2000年のオイルプリントの初個展ピクトリアリズムⅠ(正確に言えば初披露は1999年一日限定の展示をした)古典技法写真などやっている人も見当たらない時に助教授時代、始めて展評を書いていただいた。この時は来廊者だけでなく、画廊主にまで最終日まで解らない解らないいわれて腐ったものである。そう思うと今回は青木さんに、モニターで見るのと違っていた、といっていただいている。 絵の具を使用するオイルプリントやブロムオイルなどの、いわゆるピグメント印画法の欠点は印刷による再現性が低く、伝搬力に欠ける、といったのは細江英公だが、今回の私の作品も、モニターで見てこういう物だ、と思っているのと実物は相当違う物だと考えていただきたい。

銀座青木画廊「ピクトリアリズム展Ⅲ』5月12日(土)〜5月25日(金)20日(日休)4月23日(休)

鴨沢祐仁とイナガキタルホの世界:5月19日(土)~6月3日(日)12時~19時/月曜休み
場所:ビリケンギャラリー 東京都港区南青山5-17-6-101
TEL 03-3400-2214

『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載8回『昭和残侠伝“唐獅子牡丹”三島由紀夫』

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtub

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