明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



映画化されて断念していた犀星と金魚、やはりあの時頭に浮かんだのは本当であった。私の制作の原点は、頭に浮かんだイメージはどこへ消えて行ってしまうのか、一人悩んだ子供時代にある。本当に在るのに。今回も無事取り出し確認した。 この犀星、私に電動式の玩具をよく買ってくれた、叔母の旦那に似ている。子供がいなかったせいか、良く可愛がってくれた。国語の教師をしていたらしい。幼い私を寿司屋に連れて行き、マグロを食べさせたらこれはクジラ?と私が言ったと笑っていた話を聞いた覚えがある。常に酒臭かったが、何しろ玩具を買ってくれるので、臭いどころか香ばしく、芳しいくらいの話であったが、ある朝起きて来なかった。母方の連中はどういう訳だか酒飲みとばかり結婚する。私の父は例外で、寝酒程度であったが。 私のようなタイプは空想するものである。親戚内の評判は芳しくないが、何故か理解してくれ、常にかばってくれる、たまに南洋から絵葉書を送ってくれるような叔父さんの存在を。あの叔父さんなら、犀星と金魚も面白がってくれたはずである。本日は室生犀星を披露するつもりであったが、私自身が香ばしくなって来たので、またいずれ。

HP

旧HP

『タウン深川』明日出来ること今日はせず 連載第14回〝青春の日の一撃〟

『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube

 


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )