友人が「室生犀星の顔なんか誰も知らないよ。」作家シリーズの前からの付き合いなのに、今頃それを言うか、と言う話しである。確かに作家の本領は著作であって御面相はそれほど問題になって来なかった。昔は乱歩ってこんな顔をしてるんですか、とよく言われた。 結局赤井赤子、使えるカット全て選んだ。もはやドクタータカスどころか、ドクターフランケンシュタインの領域である。まずモデルの赤子には、モニターの中で行われていることは見せられない。結果さえ良ければどうでもよいが。 御茶ノ水に材料を買いに行き、書店によると、夏目漱石の肖像について書かれているで本があった。写真がいくつも並べられ、私が見たことない寝そべる漱石もあった。撮られながら漱石の演出が加えられ、と、見りゃ判ることしか書かれておらず。写真師に向かい、あばただけでなく、ワシ鼻の修正を依頼する文豪については触れられていないようだったので買わず。いい大人が、しかも文豪が、鼻の形なんて気にしてるんじゃないよ。そんなこと気にしてるから胃を病む。と言いたいところである。漱石先生そんなに気にするなら、デスマスクは取るな、と遺言を残すべきであった。残さないから、写真の修正跡に気づいた私風情に一生言われ続けることになる。
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『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube