昨日室生犀星の眼鏡を作り、本日着彩。陰影のない手法は陰影の演出をしない、できない、悪く言えばごまかせない分、被写体の出来が成否を左右する。元々人形制作から出発した私とすれば本望であり、望む所ではある。しかし自ら作り出した陰影を自らの手で消すと言う事は、葛藤は生じた。当然である。何年も図書館に行っては浮世絵、日本画を眺めていながら思い付くのに時間がかかったのは、制作者と撮影者が同一の二刀流ゆえである。しかし改めて思うのは、立体感と言う物は、何も陰影だけが作り出す物ではない、と言う事である。写真程製品に依存しているジャンルはないだろうが、今さらながらカメラ、レンズと言う道具は共に良く出来ている。 そろそろ会期も決まり、この辺りで、腹に空気を思い切り吸い込み、水中に深く静かに潜行するように制作する期間に入る。よって本日は、週末にはただ酒を飲んでいるトラックドライバー連中の御目出度い顔を観ておこうと3時に西葛西へ。いつもは免許も持っていない私の前で陸送の話ばかりしている、ドアを開けたと思ったら外に出てしまう程、奥行きの無い連中だが、娑婆の空気もしばらくお預け、とせいぜい馬鹿話で盛り上がったのであった。
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『タウン深川』明日出来ること今日はせず 連載第14回〝青春の日の一撃〟
『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube