恥ずかしいデータが出て来た。金魚がパクパクと、口から吐く泡のデータである。何なら金魚娘の口からも、と作っていたのである。しかしこれは幼児向けの金魚のイメージであって、あんな泡を口から吐かない。何十年も魚を飼っていながら赤面ものである。大人は子供を馬鹿にしている、と小学校低学年を最後に、リアルな挿絵以外拒否した私ではあったが。 私の作品で金魚と金魚娘こと赤井赤子という、可愛い物が画面に二つも並ぶと言うことは前代未聞であり、自分でも珍しく、二体目の正座する犀星を作りながらずっと赤子をかまい続けていたものだから、金魚の扱い処理が上手くなってきた。入れ替える。その代わり犀星が遅れ、本日ようやく乾燥に入る。その際首を引っこ抜き、三体目に取りかかる用意。 何度もしつこいが、一カットの為に一体作るというのは、自分が招いたこととはいえ、後先も考えない私も、これはさすがに駄目だろう、と思うのである。せめてもう一カットひねり出したい。とはいえ、350年続く金魚問屋で展示するのであるし、中途半端な事はせず、モチーフはあくまで『蜜のあはれ』でいきたい。某友人の「横の爺さんさえ居なければ」ではないが、「横の小娘さえ居なければ」という人もいないとも限らない。
※スタート7月17日(火曜日)は水曜日の間違いです。
【タウン誌深川】〝明日出来ること今日はせず〟連載第15回『美容院には行かないで』
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『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube