最近やっている手法も頭に浮かんだそのままかというとそういう訳ではない。小学校の雨の日の休み時間に漫画『鉄人28号』の登場人物の警察署長を描こうとしていた。良く知っているキャラクターである。ところが描けない。頭に在るはずなのに描けない。後で考えれば、描けるほど鮮明に頭にあった訳ではなかった。子供であるからその辺は理解出来ない。私が犀星の肌にまとわりつく金魚を思い付いた時、犀星も警察署長程度にしか頭に無かったが、その分、時間をかけて犀星を作ったからこそ、完成作は、より鮮明な物として可視化された訳である。ある女流写真家が引き算で制作すると言っていたが私はそれが出来ない。浮かんだイメージは金魚一匹であったが、一晩で三匹増えていた。 いずれにしても、イメージに関してみると、おおよそ小学校の時に一通り悩み済みな気がするのである。聞いたって答えてくれるような大人などそこらにいなかったし、しまいに大人は怒りだす。気の利いた人物は図書室の本の中にしかいなかった。
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『タウン深川』明日出来ること今日はせず 連載第14回〝青春の日の一撃〟
『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家た18年7/25~9/2 リコーイメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutubeこ2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube