明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



徹子の部屋に横尾忠則さん。お元気そうで何より。三島由紀夫没後50年にして出版された篠山紀信撮影、横尾さんデザインの『男の死』は本来三島と横尾さん二人の写真集になるはずであった。三島一人では引き受けないだろう、と読んだ企画者の元薔薇十字社の社主内藤三津子さんに伺った。 出版の僅か半年前に開くことが出来た三島由紀夫へのオマージュ展『椿説男の死』だが、僅か半年でも先に開くことが出来たのは、三島にウケることだけを考え、出版に怯えながら制作し続けた私に対する三島の褒美だったと思う。 本来であれば真っ先に手掛けるはずの『聖セバスチヤンの殉教』はすでに三島本人にやられてしまっている。その代わりに、三島演出により死の前年に上演された『椿説弓張り月』(ポスター横尾忠則)の武藤太の責め場に“聖セバスチヤンの殉教図”を見いだし制作した作品は、三島に一番見て貰いたい作品となった。 番組内で、現在東京都現代美術館で、開催中の『GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?』が紹介されたが、最初に映ったのは『寒山拾得』であった。多分そうなるだろうと思っていた。


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