先月、日本ハムファイターズの新庄ビッグボスが「これだけチャンスを与えて2割2分以下の選手は、やっぱりレギュラーをつかめなかったとしか判断できない」と私見を口にしていました。今年一年を通じて一軍の試合に出ていた清宮幸太郎選手の成績はどうなったのでしょうか?
406打数89安打 打率 .219
前年までより多くの試合に出場したので本塁打こそ18本でしたが、打率に関しては全く振るいません。打率.219といえば、100回の打数でヒットが約22本です。プロスポーツの世界に「たられば」はありませんが、もし仮に10回の打数でもう一本だけ多くヒットを打てていたとしたら、つまり、凡打した7~8回の打数のうち、たった1本だけヒットに出来ていたとしたら打率はどうなるか?406打数だと40本ヒットが多くなることになります。
406打数129安打 打率.318
三冠王になった村上選手の打率と同じになり、誰もが一流のプロとして認める数字になります。
凡打した7~8回のうちの1回をヒットにできるかで、天と地の差になります。イチローは、試合後のロッカールームで、汗をかいた体を扇子で仰ぎながら、厳しい表情でその日の全打席を振り返っていたという話は有名です。なぜヒットにできなかったのか、ヒットになったけど、もっと違う形でのヒットにはならなかったか?そこには、凡打した1打数も無駄にしない姿勢が見て取れます。
日米通算の生涯打率.322のイチローですら100打数のうち67回は凡打しているわけです。しかし、その67回を如何にして残りの33回へつなげられるか?失敗の解釈の仕方と活かし方で、成功する人とそうでない人が振り分けられると思います。
勉強だって同じことです。学校や塾の授業で習ったことを分かったつもりになって、復習や暗記もせずに、そのままにしていないか?今日解いた問題を、正解しただけで満足していないか?答え合わせだけして、なぜ間違ったかを考えたのか?同じ問題をまた間違っていないか?いや、間違った同じ問題とすら気づかないくらい、一問をぞんざいに扱っていないか?
イチローの一打席と同じように、目の前にある授業、一題、一問と真摯に向き合っていくことが、大学受験でも求められています。
2001年10月7日撮影@Safeco Field
この写真を撮ったのが2001年の今日でした。あの日からもう21年の月日が流れたんですね。時間はあっと言う間に過ぎる。私も一日と真摯に向き合っていこう。