私が大学受験生だった33年前、当時最も取り組んでいたのが『基本英文700選』(駿台文庫)でした。
大学受験時代に使っていた初代『基本英文700選』
現在の私の英語力の根幹を作ってくれた一冊とも言えますが、2018年11月19日から新版の『新・基本英文700選』の一日100英文音読を始めました。一日100英文×7日=700英文、つまり、一週間で一冊を一周するのですが、一日をサボることなく継続してきて、今週で258周目に入っています。
これだけ音読していると、覚えようとしなくても覚えてしまい、何気なく英文をつぶやいていることも多くなります。
例えば、584番の英文。
No amount of wealth can satisfy a covetous man. Not all the treasure in the world makes him happy.
(どんなに財産があっても、貪欲な人間は満足できない。世界中の財宝を集めても幸福にはなれない)
部分否定の大事な構文ですが、例文中の covetous(強欲な)、まずもって大学受験用の単語集には載っていない難度の高い英単語です。ところが、これだけ音読を繰り返していると、当然に文中の英単語も完璧に覚えてしまいますから、難しく感じなくなります。
以下は、今月8日に行われた英検1級一次試験の語彙問題です。
Unlike many journalists,Charlotte has never ------- an award. "I don't need a prize to know that my work is having a positive effect in my community," she said.
1 donned
2 ruptured
3 pruned
4 coveted
正解は 4 coveted です。『700選』の英文中の covetous の動詞形です。この問題を解いていた時、「あー、これは covet(~を強く求める)だな。『700選』に形容詞形が出てきていたな」と即答でき、この英単語が自分のものになっていることを実感しました。
一冊を繰り返すことで、気づかないうちに英語力が上がります。あれやこれやと参考書や問題集に手を出すのではなく、「これっ!」と決めた一冊を、もっと、もっと、もっと繰り返してみましょう。その都度新しい気づきや発見があり、そこから加速度的に英語力が伸びていきますよ(^^)/