クルーザーをお持ちの方が「クルー(乗組員=奴隷とも呼ぶ)が、いね~!」って叫んだかどうかまでは知りませんが、
「おっしゃー!」とばかり、一日クルーとなって北風吹きすさぶ冬の海をクルージングしてきました。
クルーザーもこのくらいのサイズになると、一人で動かすのは大変なわけで、セイル上げ下ろしから始まって、ジブセイルを動かすために左右でシートロープ(セイルを引くロープ)
を引っ張ったり、ウインチ操作する人間まで色々必要となる。
ちなみに家の娘は普通に慣れっ子ですが・・・
そんなこともあり、知り合い通じて「ど~だ?」という感じなのですが、
この乗り物に乗るには、ある程度の知識がないと単なる錘(役に立たない)にしかなりませんから、ディンギー乗っている自分達みたいなのにも、こうして出番がやってくる。
ヨットの世界独特の用語がバンバン出てくるので、全く知らない者だと全く使い物にならんわけでして・・・
シートロープを引き、さらにウインチでテンションを架ける(操作しているのが娘)
さて、等圧線がバカみたいに載っかっていた日本上空の風も緩み、平均風速5m、 ブローで8m、しかも結構安定しているので乗るには絶好のコンディション。
とはいえやはりまだ一月、結構厚着をしていても、ジワジワと冷えが染みこんでくる。
半日かけて東京湾をほぼ横断するのですが、日曜日と言うこともあり航路にでかい船が殆どなく、さほど気を遣わないはずなのだけれど、
原理上ジグザグに走る事のある乗り物でも有る為、他の船からすれば「結構迷惑な存在なんだろうな~」 何て思ったりなんかもするわけです。
操舵しているのが僕
でかいキャビンが付いたこのクルーザー、オーナーさんは中古で購入も(外国製でそれなりのサイズもあるせいか)価格をきいた僕はぶっ飛んだわけですが、
いつかこんな船を手に入れたいなんて熱望する気持ちとは真逆に、僕=貧乏 にとってはほぼ不可能な現実でもありまして・・・・笑
家族から嫌われ、すべて捨てれば何とかなるかも知れないが、それもな~
人間、自分の能力を旨く見極めずに没入するとろくな事はないので、常に謙虚に自己観察をする必要があるという事ですね。
ラット(舵輪)を握る娘、ヒール(船の傾き)がよく分かります。
マリンスポーツをやっていると、こうして自分を見極めている時間が長くなる。
その為、自分自身を他人のような眼で見られる様になるのだけれど、それが非常に強い意志と冷静な判断を生むことになるらしく、
そうした経験を持つ者が指導者になった場合は非常に安定した政治が出来ると聞いた。
でも、たかがエンジニアでしかない僕にはまったく無関係な話だな~。
昼飯を挟んでほぼ6時間近くを海で過ごしたわけですが、やっぱり海はいい!