安倍晋三は2月2日参院予算委で戦前の日本の戦争を間接的表現だが、初めて侵略戦争だと認めた

2015-02-06 06:03:29 | 政治



      『生活の党と山本太郎となかまたち』PR

       《2月3日(火)小沢一郎代表・山本太郎代表共同記者会見要旨と党HP掲載ご案内》

       【記者会見質疑要旨】
       ・ISIL事件の受けとめと日本の中東外交について
       ・NHK『日曜討論』から『生活の党と山本太郎となかまたち』が排除されたことについて 

       《『生活の党と山本太郎となかまたち』機関誌第20号 2月5日版》 

       《認知症対策の現状と課題・YMF経済研究会(森ゆうこ全国後援会)事務局》    

 民主党の那谷屋正義(なたにや まさよし)議員との遣り取りの中での出来事である。集団的自衛権が行使されるとどうなるかという趣旨での質疑であった。

 那谷屋議員「アフガニスタンやパキスタンで、いわゆる地元国民の診療などを行っていらっしゃるNGO、ペシャワール会ですね、中村哲さんの話は有名なんですがね。この方がですね、人道支援、人道復興支援をずっとしていたけれども、これが近隣諸国の敵意を増すのではないかと。そして緊張状態をつくり出すと。

 そうなっていくと、まあ、戦争ができた昔に戻す国に見えて、大変危険だというそういうウオーニング(警告)を発しているわけですけども、戦争ができた時代に戻すというのも、それも総理もよく、『そんなことはない』とおっしゃてるんですけども、別にそれについて国民のみなさんにお話し頂ければと思うんですけども」

 安倍晋三「戦争ができた時代という言葉を当時の意味で使っておられるだろう、これは推測するしかないわけでございますが、例えば戦前という言葉で表現されるのであれば、例えば日本が海外で権益を獲得するために軍隊を出してその地域を占領する、まさに国際問題を解決するための手段として日本が海外に派兵をして武力行使をすることも含めた、戦争ということではないかと思うわけでございます

 勿論、安倍晋三は例の如くに武力行使を伴わないPKO活動や武力行使も限定的であること持ち出して集団的自衛権行使によって戦前の戦争をする国にはなることは否定する。

 那谷屋議員が「これが近隣諸国の敵意を増すのではないかと」と言っている「これが」は「人道支援、人道復興支援」のことでは勿論なく、集団的自衛権を指す「これが」である。
 
 《集団的自衛権を考える 「ペシャワール会」現地代表・中村哲さん》中日新聞/2014年5月3日)なる記事に次の一文が挿入されている。  
 
 〈集団的自衛権を使えるようにすることは、ひと言で言えば「危険」です。近隣国の敵意が増して緊張状態をつくり出すだけで、防衛になっていない。戦争以外の手段で国を守るのが戦後の理想だったのに、戦争ができた昔に戻す動きに見えてしまいます。〉・・・・・

 安倍晋三は答弁で、「戦争ができた時代」の戦争を「例えば戦前という言葉で表現されるのであれば、例えば日本が海外で権益を獲得するために軍隊を出してその地域を占領する、まさに国際問題を解決するための手段として日本が海外に派兵をして武力行使をすることも含めた、戦争ということではないかと思うわけでございます」と表現した。

 戦前「日本が海外で権益を獲得するために軍隊を出してその地域を占領する」とは、侵略戦争以外の何ものをも意味しない。間接的表現だが、日本の戦前の戦争を侵略戦争だと認めたことになる。

 当然、「国際問題を解決するための手段」「国際問題」とは日本の権益だけを考えた「国際問題」ということになる。

 だから、「占領」という強行手段に出なければならないことになる。

 那谷屋議員は少し後で「村山談話」と「小泉談話」を持ち出して、安倍晋三が考えている「戦後70年談話」について問い質しているが、安倍晋三が掲げている「積極的平和主義」と絡めた追及で、「村山談話」と「小泉談話」の戦前の戦争を「国策の誤り」とし、「植民地支配と侵略」だとした歴史認識を引く継ぐかどうかまでは追及しなかった。
 
 安倍晋三がその両方共に引き継ぐ意思のないことが分かっているからなのかどうかは判断できない。

 安倍晋三は2012年5月11日の産経新聞インタビューで、「政権復帰したら、もう村山談話や河野談話に縛られることもない」と断言していて、アンチ「村山談話」、アンチ「河野談話」とも言うべき安倍晋三の歴史認識は既に露わになっている。
 
 このことと2015年1月25日のNHK「日曜討論」で、「今まで重ねてきた文言を使うかどうかということではなくて、安倍政権は安倍政権としてこの70年を迎えて、どう考えているんだ、という観点から談話を出したい」と言い、その他でも類似のことを言っている、「今まで重ねてきた文言を使うかどうか」は問題しないという意思表示を重ね合わせると、「村山談話」と「小泉談話」が戦前の戦争を「国策の誤り」とし、「植民地支配と侵略」とした歴史認識を踏襲しないという、安倍晋三の歴史認識の披露と見なければならない。

 だが、この歴史認識は那谷屋議員の質問に答えて答弁した、戦前の日本の戦争が「日本が海外で権益を獲得するために軍隊を出してその地域を占領する」侵略であったとする安倍晋三の歴史認識に矛盾する。

 安倍晋三はこう答弁している。

 安倍晋三「戦後50年の『村山談話』、戦後60年の『小泉談話』を含め、歴史認識に関する歴代内閣の立場を全体として引き継いでいく。『70年談話』はこれを前提として作成する。談話の内容は先の大戦への反省、、戦後の平和国家としての歩み、日本として今後アジア・太平洋地域や世界のためにどのような貢献を果たしていくか、戦後89年、90年100年に向けて日本はどのような国になっていくのか、世界に向けて発信できるようなものを英知を結集して考える。

 未来志向の話があったが、未来志向の土台は過去と断絶したものではないわけで、先の大戦への反省、70年の歩みの上にこれからの80年、90年100年がある」

 戦前の日本の戦争は「日本が海外で権益を獲得するために軍隊を出してその地域を占領する」侵略であったとした安倍晋三の歴史認識認と上記発言の歴史認識に矛盾を排して整合性を持たせるためには、「全体として引き継いでいく」という歴史認識は「村山談話」と「小泉談話」が戦前の戦争を「国策の誤り」とし、「植民地支配と侵略」とした歴史認識までふくめた「全体」でなければならない。

 そのような「全体」であって初めて、過去と断絶なき「未来志向」となる。

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