玉城デニーは普天間の辺野古移設阻止で安倍政権を踊らすことができるのか、阻止できないままに自身が踊るだけで終わることになるのか。
先ず加計学園事務局長渡邉良人が安倍晋三と加計孝太郎とのニセ面会情報をデッチ上げて愛媛県と今治市に吹き込んだ理由についての加計学園理事長加計孝太郎の2018年10月7日の記者会見での釈明が事実かどうか見てみる。
加計孝太郎の記者会見での冒頭発言からその箇所を抜き出してみる。「朝日新聞デジタル」(2018年10月7日21時33分)
加計孝太郎「私ども、県、今治市と三者一体となってやってきたが、ハードルが高く、前に進むことができないような状態だった。そういった中で、構造改革特区というのが出てきて、申請したらどうかということになり、10年に亘って15回、申請を出したけれども、5年経っても、7年経っても、10年経ってもなかなか事が前に進まない。
そのうちに県の職員の方々も、市の職員の方々も、これはいくらやっても壁が厚くてできないんじゃないか、と暗いムードが漂った。県の協力も得られないし、市の協力も得られないということで、私ども一人では到底できるわけではないので、そういう中で(渡辺)常務(理事)が勇み足をしたと言うか、事を前に進めるために、あのような誤解を招くようなことを申し上げた。本人は大変反省しており、学園全体として心からおわびを申し上げたい」
要するに県と市がなかなか前に進まない加計学園獣医学部新設に向けた動きに「暗いムード」、いわば諦めムードが漂い、県と市の協力が得られない状況に立ち至ったため、協力を維持し、「事を前に進めるため」の安倍晋三と加計孝太郎とのニセ面会情報のデッチ上げであって、「勇み足」だといった釈明を行った。
中村時広愛媛県知事が参議院から要請のあった加計学園獣医学部新設に関わる文書を提出したのは2018年5月21日であり、平成27年(2015年)3月の日付がある文書に記載されている安倍晋三と加計孝太郎の面会は平成27年2月25日となっている。
「獣医師養成系大学の設置に係る加計学園関係者等との打ち合わせ会について」 27.3 地域政策課 1 加計学園から、理事長と安倍首相との面談結果等について報告したいとの申し出があり、3月3日、同学園関係者と県との間で打ち合 わせ会を行った。 2 加計学園からの報告等は、次のとおり。 ① 2/25に理事長が首相と面談(15分程度)。理事長から、獣医師養成系大学空白地帯の四国の今治市に設置予定の獣医学部では、国際 水準の獣医学教育を目指すことなどを説明。首相からは「そういう新しい獣医学大学の考えはいいね。」とのコメントあり。 また、柳瀬首相秘書官から、改めて資料を提出するよう指示があったので、早急に資料を調整し、提出する予定。 ② 下村文科大臣が一歩引いたスタンスになっており、県においても、官邸への働きかけを非公式で実施いただけないかとの要望があっ たが、政治的な動きが難しい旨回答。 ③ 検討中の大学付属施設(高度総合検査センター等)の設置には、多額の費用が必要であるが、施設設置に伴う国からの補助がない 中、一私学では困難であるので、国の支援が可能となる方策の検討を含め、県・市の財政支 援をお願いしたい。 なお、3月4日には、同学園と今治市長が面会し、ほぼ同内容の説明があった。 3 おって、3/3に開催された国家戦略特区諮問会議では、特区法改正案に盛り込む追加規制緩和案が決定されたが、新潟市の国家戦略特 区(獣医学部設置に係る規制緩和)は、含まれていない。 今後、26年度までに出される構造改革特区提案(愛媛県・今治市)に対する回答と合わせて、国家戦略特区の結論も出される模様。 4 ついては、加計学園の具体的な大学校構想が示されたことから、特区提案の動向を踏まえ、今後の対応方針について、今治市としっか りと協議を進めていきたい。 |
愛媛県側は2015年3月3日の加計学園関係者と県との間の打ち合わせ会で加計学園側から2015年2月25日に安倍晋三と加計孝太郎との15分程度のニセ面会情報を、そうとは気づかずに知らされた。
では、愛媛県が2015年3月3日以前に加計学園獣医学部新設に関して諦めムードに陥っていたのかどうか、2015年3月3日以前の日付がある愛媛県の内部文書から見てみる。
獣医師養成系大学の設置に係る加計学園関係者との意見交換会等について 27.2. 地域政策課 1.2月12日(木)、加計学園関係者と県・市との間で意見交換会を行った。 2.加計学園からは、 ① イスラム国問題等で多忙を極める安倍首相と同学園理事長との面会が実現しない中で、官邸への働きかけを進めるため、2月 中旬に加藤内閣官房副長官(衆・岡山5区、当選4回)との面会を予定していること ② 文科省の事務レベルでは獣医学部新設の方向性は出されているが、下村文部科学大臣が、自由民主党獣医師問題議員連盟会 長(日本獣医師会と協力関係)である麻生副総理との関係から、一歩引いたスタンスに変化していること等の説明があった。 また、吉川副学長からは、アベノミクス・成長戦略に対応した獣医学部の提案や具体的な獣医学部構想等についての説明あった。 ●学科・定員 ① 110名、② 動物健康科学・120名、③ 動物応用化学・120名 ●教員・72名程度(教授と助教授の目途は立っているが、大学設置が確定しない中、若い准教授クラスの確保は困難な状況 3.なお、新潟市の国家戦略特区の獣医学部設置構想を巡る審議の中で、委員から、獣医学部の定員制限は既得権の保護ではないのかと の厳しい意見が出されるとともに愛媛県・今治市の構造改革特区申請についても言及があった。 4.今後とも、加計学園からの情報を参考にしながら、引き続き今治市と連携して対応してまいりたい。 |
安倍晋三と加計孝太郎が面会したとする平成27年(2015年)2月25日から約2週間しか遡らない平成27年(2015年)2月12日には加計学園と愛媛県と今治市が獣医師養成系大学の設置に係る意見交換会を開いていて、加計学園側は学科や生徒定員、教員数まで示して「アベノミクス・成長戦略に対応した獣医学部の提案や具体的な獣医学部構想等についての説明」があり、愛媛県として「今後とも、加計学園からの情報を参考にしながら、引き続き今治市と連携して対応してまいりたい」と加計学園側に協力の意思表明をしている。
この文書の記述を見る限り、加計孝太郎が記者会見で釈明したようには獣医学部実現に関して愛媛県と今治市に「暗いムードが漂っていた」とか、県と市の協力が得られないといった状況は浮かんでこないし、当然、協力を得るために「勇み足」をしなければならない理由も見つからない。
もう1枚、同じ平成27年2月の文書だが、上記文書に「2月中旬に加藤内閣官房副長官(衆・岡山5区、当選4回)との面会を予定していること」との記載があることから、2月中旬見当の文書を見てみる。
獣医師養成系大学の設置に係る現在の情勢について 27.2. 地域政策課 1. 今治市から、加計学園と加藤内閣官房副長官との面会の状況は次のとおりであり、今治市への設置は厳しい状況にあるとの連絡が あった。 《加藤内閣官房副長官のコメント》 ① 獣医師養成系大学・学部の新設については、日本獣医師会の強力な反対がある。 ② 加えて、既存大学からの反発も大きく、文科大臣の対応にも影響か。 ③ 県・今治市の構造改革特区への取り組みは評価。ただし、関係団体からの反発が極めて大きい。 ④ 新潟市の国家戦略特区については、詳細を承知していない。 2. そのような中、国では、国家戦略特区申請の積み残し分について、地方創生特区の名のもとに追加承認を行う模様であり、加計学 園では、新潟市の国家戦略特区の中で提案されている獣医学部の設置が政治主導により決まるかもしれないとの危機感を抱いており、 同学園理事長が安倍総理と面談する動きもある。 3. 今後とも、加計学園からの情報提供を踏まえながら、今治市と連携して対応してまいりたい。 【参考】 新潟市の国家戦略特区について ○新潟市は、大規模農業改革拠点を目指して、平成26年12月19日に国家戦略特区「新潟市 革新的農業実践特区」の認定を受け、農 地法等の特例措置により、ローソンによる農業生産法人の設立や農地での農家レストラン設置な どに加え、獣医師養成系大学の 設置や、一体的な保税地域の設置等の追加の規制改革を求め、現在、関係省庁と協議が継続中。 ○本県からは国家戦略特区での提案は行っていない。 |
加計学園が2015年2月中旬に面会した内閣官房副長官の加藤勝信から「今治市への設置は厳しい状況にあるとの連絡があった」が、それでもなお愛媛県は「今後とも、加計学園からの情報提供を踏まえながら、今治市と連携して対応してまいりたい」と、ここでも獣医学部新設に向けた協力を表明していて、愛媛県と今治市側の「暗いムード」はどこにも見当たらない。
この文書で注目すべき点は2014年(平成26年)5月1日に国家戦略特区指定を受けた新潟市が提案している獣医学部設置に対して加計学園が「政治主導により決まるかもしれないとの危機感を抱」き、いわばそのような決定を覆すために「同学園理事長が安倍総理と面談する動きもある」としていることである。
この文書は加計学園と加藤勝信の面会の情報を加計学園から伝えられた今治市が愛媛県と情報共有している関係を取っているから、加計孝太郎と安倍晋三の面談の動きがあるという情報にしても加計学園から今治市に伝えられ、それを愛媛県に伝えた構図を描く。
と言うことは、愛媛県が2015年3月3日の加計学園関係者と今治市を交えた打ち合わせ会で加計学園側から2015年2月25日に安倍晋三と加計孝太郎が15分程度の面会を行ったというニセ面会情報を伝えられる前の2015年2月中旬の加計学園と加藤勝信との面会の情報を加計学園が今治市に伝える中で安倍晋三と加計孝太郎との面談の動きも伝えられ、それが愛媛県にも伝わったという情報伝達を経たことになる。
2015年2月25日の安倍晋三と加計孝太郎の15分程度の面会がニセ面会情報であるなら、2015年2月中旬頃に今治市と愛媛県に伝えられたこの面談の動きにしても、二人の面会を事実らしく見せるためのニセ面会情報に合わせたニセ情報だったのか、あるいは加計学園から安倍晋三に対する面会への働きかけを事実行ったものの、働きかけが実現しなかったために二人の面会だけをニセ面会情報としたのか、いずれかということになる。
このいずれかであったとしても、ニセ面会情報のデッチ上げと流布を「事を前に進めるため」の「勇み足」とすることはできない。なぜなら、安倍晋三と加計孝太郎の面談の動きを伝えた2015年2月中旬(2月11日から2月20日)から2015年2月25日に安倍晋三と加計孝太郎が15分程度の面会を行ったとするニセ面会情報を愛媛県と今治市に伝えた2015年3月3日まで10日以上の日数を間に置いていることになるからである。
少なくとも10日以上も日数を間に置いたニセ面会情報のデッチ上げと流布の企みからは用意周到さを窺うことができるが、「勇み足」という言葉は当初意図していた予想に反して意図しない予想外の結果を招くことに使うのであって、このような行為が示す切羽詰まって深くは考えずに事を行ってしまうといった用意周到さとは正反対の軽はずみなところはどこを探しても見当たらない。
にも関わらず、加計学園事務局長の渡邊良人のニセ面会情報のデッチ上げと流布を軽はずみな「勇み足」だと理由付けている。
大体が加計学園と加藤勝信との面会に関わる情報にしても、安倍晋三と加計孝太郎の面談の動きに関わる情報にしても、さらにニセ面会情報にしても、それらは加計学園側から愛媛県と今治市に伝えられる形式を取っているのであって、国への働きかけは加計学園が主体となって動いていることになる。構造改革特区申請の頃から実現した場合の獣医学部は今治市に新設すると決めているのだから、加計学園の国への働きかけに愛媛県も今治市もは協力しなければならない立場にあって、協力を断つことができない関係にあり、加計孝太郎がニセ面会情報のデッチ上げの根拠として「県の協力も得られないし、市の協力も得られない」状況を提示すること自体、矛盾している。
要するに加計学園から2015年2月中旬頃に今治市と愛媛県に伝えられた、加計学園側から安倍晋三に働きかけた面談の動きが2015年2月25日の二人の15分程度の面会となって実現したと見なければ、終始一貫しないことになる。
加計孝太郎は10月7日の記者会見で愛媛県公表の文書について記者から質問されると、「内容を読んでいない」と答えたとマスコミは伝えている。このことが事実である場合と、事実でない場合の両面から考えてみる。
先ず事実ある場合、殺人犯の心理を当てはめ、その心理から安倍晋三と加計孝太郎の面会が事実かどうか読み解いてみる。
殺人を犯して世間を騒がせ、楽しむ愉快犯、あるいは殺人そのものに性的興奮を覚える愉快犯なら、殺人現場の死体の状況や殺害の状況を伝えるニュースに食い入るように繰返し触れることで殺人の瞬間を何度も思い返して、その都度、そのときに味わった何らかの興奮を反芻して歓びに浸るといったことはするだろう。
だが、殺人犯が普段は普通の心理の持ち主なら、一般的には新聞やテレビが伝える自身の殺人に関する警察の動きについては、どの程度捜査が進展しているのか、進展していないのか、不安を抱えながらも真剣に確かめることになるだろう。自身に捜査の手が伸びているのか、伸びていないのか、うまく逃げおおせるのか、捕まってしまうのか、切羽詰まった最大の関心事となるからである。
但し殺人現場の死体の状況や殺害の状況を伝えるニュースを仔細に眺めることことは愉快犯などの異常心理の持ち主ならできるが、普通の心理の持ち主の場合はできないはずだ。怒りや憎しみ、あるいは金銭的欲求などから殺人を犯したとしても、マスコミが殺害の様子や殺害現場を具体的にどう伝えようと、殺人犯が実際に行動した殺人の具体的な方法程にはリアルではなく、現場にいなかった分、リアルさに欠けるものの、ニュースを目にすることをキッカケにニュースが伝えているよりも殺害の状況、結果としての死体の状況をよりリアルに思い出すことになるから、そういったニュスからは目を背けたい心理が否応もなしに働くだろう。テレビをなるべく見ないようにし、新聞や雑誌をなるべく読まないようにする。
勿論、ニュースに触れずとも、何かのキッカケで殺害に至った様子を思い出すことはあるだろうが、慌ててその記憶を頭から振り払おうとするはずだ。であるなら、わざわざ意識的にニュースに触れて、殺人の具体的な様子を思い出してしまうようなことは意識的に避ける。
加計孝太郎は安倍晋三と事実面会していた。だが、会ったことはないとウソをつかなければならない。ウソをつくことの罪の意識、少なくとも疚しさが愛媛県文書を読むことを避ける心理が働いた結果、記者会見での「愛媛県文書は読んでいない」という発言となった。
愛媛県文書を実際には読んだ場合、その文字面からウソを突いていることを突きつけられることになる。加計孝太郎は少なくとも教育者である。ウソを突きつけられて耐えることができるだろうか。読まず、触れずが最善の方法となる。
いわば殺人犯と同じ心理が働いて、愛媛県文書に目を通すことも読むこともできなかった。
実際は読んでいたが、うるさく質問をされることを避けるために読んでいないとウソをついた場合。
安倍晋三と加計孝太郎との面会に関わる記載をも含めて愛媛県文書記載の事実全体がそれぞれに相互対応した一貫性を見せている。例えば2015年2月25日の安倍晋三と加計孝太郎の面会時に「柳瀬首相秘書官から、改めて資料を提出するよう指示があ」り、この提出について愛媛県文書の一つに「3/24 又は3/26 (調整中)柳瀬首相秘書官に資料提出」の文言があって、正確な提出日はいつのことか分からないが、2015年4月2日の柳瀬唯夫との首相官邸での面会に繋がり、柳瀬唯夫から、「本件は、首相案件となっている」という言葉を頂いたということは記載されている事実がそれぞれ相互対応した一貫性を見せていることの証明となる。
大体が記述が全体的に一貫性を持たない文書・記録の類いは存在しない。
当然、安倍晋三と加計孝太郎との面会がニセ面会情報としてデッチ上げた虚偽・捏造の類いであって、事実無根であるなら、なぜ愛媛県文書に記載されている他の多くの事実と符合するのか、事実それぞれがなぜ相互対応した一貫性を現しているのか、安倍晋三と加計孝太郎の面会の真偽のみを確認すれば済む問題ではなくなり、他の事実の真偽もを確認しなければならなくなるし、真偽の確認には文書に記載された全事実の詳しい分析が必要になる。
加計孝太郎自身が、あるいは他に指示して文書全体を詳しく分析していたなら、加計孝太郎は記者会見で、「5年経っても、7年経っても、10年経ってもなかなか事が前に進まない」から、「暗いムードが漂っ」て、「県の協力も得られないし、市の協力も得られない」ことから、協力を得て「事を前に進めるために」ニセ面会情報をデッチ上げた「勇み足」だったといった矛盾した釈明の言葉は出てこないはずだし、その釈明だけで済ますことができる愛媛県文書ではないことに気づいていなければならなかった。
だが、その釈明だけで他のすべての事実を無視して、安倍晋三の政治関与の疑惑からの無罪放免を謀っている。記者会見で発言した通りに読んでいなかからこそできる無罪放免の企みであり、自分たちが仕出かした事実から目を背けようとしていることからの殺人犯と同じ心理が働いた「愛媛県文書は読んでいない」の発言でなければならない。
もし読んだ上での安倍晋三の政治関与の疑惑からの無罪放免の企みであったとしたら、教育者にあるまじく、愉快犯から殺人を犯すような相当な悪党だと言わざるを得ない。出てくるのは安倍晋三と加計孝太郎の面会は事実という答以外にない。