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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

海上自衛隊舞鶴基地 多用途支援艦『ひうち』転籍と建造進む新砕氷艦『しらせ』

2008-03-24 21:17:30 | 海上自衛隊 催事

■舞鶴基地週末の一般公開

 海上自衛隊舞鶴基地では、毎週末と祝日、特別な訓練などが無い限り、基地の北吸桟橋や資料館などを一般に公開している。舞鶴基地と岐阜基地の基地祭以外については、第二北大路機関(http://harunakurama.blog10.fc2.com/) に掲載していたが、今回はネタがやや大きいのでこちらに掲載。

Img_1770  第3護衛隊群旗艦である、ヘリコプター護衛艦“はるな”の5インチ砲とイージス護衛艦“みょうこう”のSPY-1レーダー。当日は、“はるな”と“みょうこう”が並列で係留されていたため、撮影した。

 両艦が並んでみると、大きさの違いもさることながら、二隻の設計思想の相違や任務などが垣間見えるものであった。

Img_1777  当日、北吸桟橋に係留されていた護衛艦は“はるな”、“みょうこう”、“あぶくま”“すずなみ”の四隻で、更に“あまぎり”と“みねゆき(多分)”が対岸のユニバーサル造船にて整備中であった。掃海艇三隻のほか、補給艦“ましゅう”も停泊していた。

Img_9615  今回の注目すべき点は、多用途支援艦“ひうち”である。“ひうち”は、呉地方隊呉警備隊佐伯基地分遣隊所属であったが、同型艦の四番艦、五番艦就役に伴う配置換により、舞鶴地方隊に配属となった。本艦は、訓練支援、輸送、救難任務、消防任務などを行う艦で、曳航能力も大きい満載排水量は1400㌧、乗員は40名である。

Img_1817  曳航式、もしくは自走式の水上標的を運用し、艦艇の対水上戦訓練の支援を展開、魚雷発射や航空機魚雷投下訓練などを遂行する本艦は、後部甲板にクレーンと13㌧までの貨物搭載スペースを有しており、災害派遣任務などにも活躍する。なお、後方の巨大な艦影は満載排水量25000㌧の補給艦“ましゅう”。

Img_1812  舞鶴基地、注目のもう一点は、ユニバーサル造船において建造が進む新砕氷艦“しらせ”である。12500トン型砕氷艦として設計され、公募により二代目“しらせ”と命名された砕氷艦である。現行の“しらせ”が満載排水量19000㌧に対して、新“しらせ”は22000㌧とやや大型化している(基準排水量は12500㌧)。

Img_9606  “しらせ”の隣には整備として“はつゆき”型護衛艦が入渠している。“はつゆき”型護衛艦は満載排水量4000㌧クラスの、汎用フリゲイトとしては平均よりやや大型の艦であるが、その隣の“しらせ”と比較すると、進水式前ではあるものの、その大きさが歴然としている。

Img_1811  12500トン型砕氷艦、イメージ図として公開された画像には、マスト部分にある上部操舵室が、不要として省かれたものが描かれていたが、建造中の写真を拡大してみたところ、現行“しらせ”の上部操舵室とほぼ同じものが確認できる。現行の“しらせ”が四層構造の艦橋を採用していたのに対して、新“しらせ”は五層式構造の艦橋を採用するということで、不要と考えられていたのだが、結局は、古くからあるものはそのまま、ということなのだろうか。

Img_1805  文庫山学園から撮影した“しらせ”。ここ二ヶ月間で上部構造物の工事は大きく進捗している。昨年の大晦日に撮影した写真をみたところ、船体部分ができていただけであったのだが、一月下旬から上部構造物の工事が大きく進み、本艦は、輸送ヘリコプター二機と観測ヘリコプター二機の四機を搭載する設計であるが、その格納庫や煙突部分などの形状がはっきりとみてとれる。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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