北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

UH-X開発企業選定不正競争事案に関する事案調査再発防止検討委員会開催

2013-05-22 20:22:19 | 国際・政治

◆本省第一省議室にて実施

 防衛省によれば、本日1600時より陸上自衛隊新多用途ヘリコプター開発事業の企業選定に関わる事案調査再発防止検討委員会が防衛省本省にて開かれた、とのこと。

Img_9552 この事案は、現在運用しているUH-1H/J多用途ヘリコプターの後継機選定に際し、要求仕様書作成に外部企業の両力を得たことが問題となり、今回の委員会召集は次期多用途ヘリコプター開発が停止となっているものに関わるもので、事案の背景と要因を検討研究し再発防止を図るもの。

Mimg_0092 防衛省発表では、出席者として左藤防衛大臣政務官を委員長とし、防衛人時間、大臣官房長、人事教育局長、経理装備局長、技術監、吉田総合取得改革監査担当審議官、陸海空幕僚長、技術研究本部長、装備施設本部長、防衛監察監が防衛省より出席します。なお、統幕長は現在、南スーダン及びウガンダ共和国とジブチ共和国へ出張中であり、18日出発で、25日に帰国の予定であり、今回の委員会へは出席していません。

Gimg_8591 また、外部からの有識者として高絵k財団法人日本人事試験研究センター代表理事の大村厚至氏、ものつくり大学名誉教授で東京工業大学名誉教授の神本武征氏、株式会社TBSテレビシニアコメンテーター川戸恵子氏、東海大学法科大学院教授で弁護士の渡邉一弘氏が出席される、とのこと。

Fimg_6061 今回の事案は、自由競争を重視しすぎた余り、仕様書への応札資格をこの発想に依拠したものに改めたことで生じたもので、実際に仕様書は満たしている防衛装備品が納入されたものの、実運用に耐えられない装備品が納入され、問題となった実情が反映されていると考えられ、より確かな仕様書を求めた結果、開発候補企業の一つから支援を受ける事となり生じたもので、非常に複雑です。

Img_3683 ただ、防衛産業全体の公正さを求めつつ、どの分野の問題が今回事案に影響を及ぼしたかを精査し、再発防止措置の在り方を検討しなければならないことには変わりありません。UH-1H\Jは旧式化が進んでいますが、本機の問題以外にも根底要因を省く検討を行わなければ他の装備品の開発選定についても影響が生じることは確かで、この点、必要な措置が必要でしょう。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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